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2026.01.20更新

詰め物・被せ物が外れたときの正しい対処法|やってはいけないNG行動

 

 

「朝起きると顎がだるい」「食事のたびに耳のあたりでカクカク音がする」「大きなあくびをしたら口が閉じなくなった」
このような症状に悩まされていませんか?

顎(あご)の関節や、その周りの筋肉に異常が現れる「顎関節症」。かつては若い女性に多いと言われていましたが、近年ではパソコンやスマートフォンの長時間使用、ストレス社会を背景に、性別や年齢を問わず患者様が増えています。

 

顎の痛みは、単なる不快感だけでなく、「食事が楽しめない」「会話が億劫になる」といった生活の質(QOL)の低下に直結します。また、放置することで肩こりや頭痛、さらには歯そのものを破壊してしまうリスクも孕んでいます。

 

「いつか治るだろう」と痛みを我慢せず、まずはご自身の顎の状態を正しく理解することから始めましょう。
本記事では、顎関節症の正体と、私たち歯科医師がどのように診断し、治療を進めていくのか、そしてご自宅で気をつけていただきたいポイントについて、丁寧に解説していきます。

 

目次

 

1. その症状、本当に顎関節症? 3つの代表的なサイン

顎関節症は、単一の病気ではなく、顎の関節や筋肉に生じる様々な症状の総称です。国際的な基準や日本顎関節学会の分類など専門的な定義はありますが、患者様ご自身でチェックしていただきたい主な症状は以下の3つです。

 

  • ① 顎が痛む(顎関節痛・咀嚼筋痛) 口を開け閉めする時や、食べ物を噛む時に、耳の前あたり(顎関節)や頬、こめかみ(咀嚼筋)に痛みを感じます。虫歯の痛みとは異なり、「筋肉痛」のような鈍い痛みや、関節の奥が響くような痛みが特徴です。
  • ② 口が大きく開かない(開口障害) 正常な状態であれば、ご自身の指を縦にして3本分(約40mm以上)は口に入ります。しかし、痛みがあったり、関節の構造が引っかかったりして、指が1〜2本程度しか入らない状態を開口障害と呼びます。無理に開けようとすると強い痛みが走ります。
  • ③ 顎を動かすと音がする(関節雑音) 口を開ける時に「カクッ」「コキッ」という音(クリック音)がしたり、「ジャリジャリ」「ミシミシ」という音(クレピタス音)がしたりします。これは、顎の関節の中にある「関節円板(クッションの役割をする組織)」がズレていたり、骨同士が擦れ合ったりすることで生じます。

 

これらの症状が一つでも当てはまり、一週間以上続く場合は、顎関節症の疑いがあります。

 

2. 歯科医が注目する「原因」は一つではない

「なぜ私が顎関節症に?」と疑問に思われる方も多いでしょう。昔は「噛み合わせの悪さ」が主原因と考えられていましたが、現在の歯科医学では、複数の要因が積み重なって発症する「多因子説」が定説です。私たちは以下の要素を複合的に診査します。

 

2-1. 噛み合わせと顎の位置のズレ

詰め物や被せ物の高さが合っていなかったり、抜けた歯を放置して歯並びが崩れたりすると、顎が本来の正しい位置で噛めなくなります。無理な位置で噛み続けることで、関節や筋肉に過剰な負担がかかり、炎症を引き起こすことがあります。

 

2-2. 無意識の癖「TCH(歯列接触癖)」の関与

これは非常に重要なポイントです。本来、人間の上下の歯は、食事や会話の時以外は「離れている」のが正常です。接触している時間は、1日合わせてもわずか20分程度と言われています。
しかし、パソコン作業中や家事、考え事をしている時などに、無意識に上下の歯を接触させ続けてしまう癖を「TCH(Tooth Contacting Habit:歯列接触癖)」と呼びます。
弱い力であっても、長時間接触し続けることで筋肉は緊張し続け、顎関節への負担が蓄積されます。これが現代の顎関節症の大きな要因となっています。

 

2-3. ストレスと生活習慣の影響

精神的なストレスは、筋肉の緊張を高めるだけでなく、夜間の「歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)」を増悪させます。睡眠中の歯ぎしりは、体重の数倍もの力が顎にかかると言われており、関節を破壊する強力な要因となります。
また、頬杖をつく、うつ伏せ寝をする、片方の歯だけで噛む(偏咀嚼)といった日常の癖も、顎のバランスを崩す原因です。

 

3. 当院での治療アプローチと選択肢

顎関節症の治療は、いきなり手術をしたり、歯を削ったりすることは稀です。まずは体に侵襲の少ない「保存的療法」から開始し、症状の改善を目指します。

 

3-1. スプリント療法(マウスピース)による負担軽減

最も一般的かつ効果的な治療法です。患者様の歯型に合わせて作成した専用のマウスピース(スプリント)を、主に就寝中に装着していただきます。
これにより、顎関節にかかる負担を分散させ、筋肉の緊張を和らげることができます。また、歯ぎしりによる歯のすり減りも防ぐことができます。当院では、症状に合わせて適切な硬さや厚みのスプリントを設計します。

 

3-2. 噛み合わせの調整と補綴(被せ物)治療

明らかに強く当たりすぎている詰め物がある場合や、被せ物が不適合で顎の位置がズレている場合は、微調整を行います。ただし、安易に歯を削ると元に戻せないため、慎重な診断が必要です。
全体的な噛み合わせの崩壊が原因の場合は、矯正治療やインプラント、精密な被せ物を用いて、顎が安定する噛み合わせを再構築する計画をご提案することもあります。

 

3-3. 薬物療法と理学療法

痛みが強く、口を開けるのも辛い急性期には、消炎鎮痛剤を使用してまずは炎症を抑えます。筋肉の痛みが強い場合は、筋弛緩薬を処方することもあります。
また、ご自身で行っていただくマッサージや開口訓練(リハビリ)も指導いたします。硬くなった筋肉をほぐし、関節の可動域を広げるために非常に有効です。

 

4. 自宅で悪化させない!今日からできるセルフケアとNG行動

顎関節症は「生活習慣病」の側面もあります。歯科医院での治療と並行して、ご自宅でのケアを行うことが早期改善への近道です。

 

4-1. 顎を安静にする「安静位」を覚える

先ほど触れたTCH(歯列接触癖)を改善しましょう。
「唇を閉じ、上下の歯は離し、顔の力は抜く」
これが顎にとっての安静な状態です。ふとした瞬間に歯が触れ合っていることに気づいたら、すぐに離して深呼吸をしてください。「歯を離す」と書いたメモを目につく場所に貼るのも有効な行動療法です。

 

4-2. 絶対に避けるべき「硬い食品」と「姿勢」

痛みが強い時期は、フランスパン、スルメ、ビーフジャーキーなどの硬い食品や、ガムのように長時間噛み続ける食品は避けてください。おかゆやうどんなど、あまり噛まなくてもよい食事を摂り、関節を休ませましょう。
また、頬杖や猫背(スマホ首)は、下顎を後ろに押し込み、関節を圧迫します。良い姿勢を保つことは、顎だけでなく全身の健康にも繋がります。

 

4-3. ホットパックによる血流改善

急激な痛みや熱感がある場合を除き、慢性的な痛みや凝りに対しては「温める」ことが有効です。蒸しタオルなどで顎の周りや首筋を温めると、血流が良くなり、蓄積した疲労物質が流れやすくなります。入浴時にゆっくり湯船に浸かるのも良いでしょう。

 

5. まとめ

顎関節症は、放置すると口が開かなくなるだけでなく、頭痛や肩こり、自律神経の乱れなど全身の不調に繋がることもある厄介な病気です。
しかし、適切な診断のもと、原因となっている習慣を見直し、必要なケアを行えば、多くの場合は手術などをせずとも症状をコントロールすることが可能です。

 

「たかが顎の音」と思わずに、違和感を感じたら早めにご相談ください。
亀戸WADA歯科・矯正歯科では、マイクロスコープやCTを用いた精密な診査診断を行い、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた治療計画をご提案いたします。

 

亀戸で顎関節症や顎の痛み、噛み合わせの治療についてのご相談なら、亀戸WADA歯科・矯正歯科へお任せください。
皆様が痛みを気にせず、美味しく食事ができる毎日を取り戻せるよう、全力でサポートさせていただきます。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
『亀戸WADA歯科・矯正歯科』
住所:東京都江東区亀戸1丁目31−7
TEL:03-5875-2222

2026.01.06更新

詰め物・被せ物が外れたときの正しい対処法|やってはいけないNG行動

 

「食事中にガリッと硬いものが当たった」
「ふと気づいたら、詰め物がなくなって穴が空いていた」

 

突然のことに驚き、「痛みはないけれど、このままで大丈夫かな?」「とりあえず自分で戻しておこうか」と迷われる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、歯科医師としてまずお伝えしたいのは、「外れたのには必ず理由がある」ということです。
単なる接着剤の劣化だけでなく、中でむし歯が再発していたり、歯ぎしりの力で耐えきれなくなっていたりと、歯からの「SOSサイン」であることがほとんどです。

 

ここで焦って自己判断で処置をしてしまうと、本来なら残せたはずの歯が、抜歯などの大掛かりな治療になってしまうことさえあります。

 

この記事では、詰め物が外れてしまった際に患者さんに実践していただきたい「正しい応急処置」と、絶対に避けていただきたい「NG行動」、そして当院が行っている「二度と繰り返さないための精密治療」について丁寧に解説します。
万が一の時も、この記事を読めば落ち着いて最善の行動が取れるようになります。ぜひ参考にしてください。

目次

なぜ外れた?詰め物・被せ物が脱離する「4つの真犯人」

詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)は、残念ながら一生ものではありません。外れるときは、お口の中で何らかのトラブルが起きています。

 

  • 最も多い「二次カリエス(虫歯の再発)」: 外れる原因の第1位です。詰め物と歯のわずかな隙間から菌が入り込み、詰め物の下でむし歯が広がってしまいます。土台の歯が溶けてしまうため、詰め物を支えきれずにポロリと外れます。この場合、単に戻すことはできず、むし歯治療からのやり直しが必要です。
  • 接着剤の劣化と限界: お口の中は、熱いものや冷たいもの、酸などの刺激が常に加わる過酷な環境です。長年の使用で接着剤(セメント)が少しずつ唾液に溶け出し、接着力が弱まって外れることがあります。
  • 歯ぎしり・食いしばりの過剰な負荷: 寝ている間の歯ぎしりや、無意識の食いしばりは、体重の数倍もの力が歯にかかると言われています。この強い力が毎日かかり続けることで、セメントが破壊されたり、詰め物が変形したりして外れてしまいます。
  • 詰め物自体の変形や破損: 金属は変形しにくいですが、長年の使用ですり減ったりします。プラスチックやセラミックの一部が欠けて維持できなくなることもあります。

歯の寿命を縮める!絶対にやってはいけない3つのNG行動

外れた後の対応次第で、その歯の運命が決まります。以下の3つは絶対に避けてください。

 

【危険度MAX】ご自身で接着剤(アロンアルファ等)を使って戻す

これが最も危険です。「とりあえずくっつけよう」と市販の瞬間接着剤を使うのは絶対にやめてください。

 

  • 治療が困難に: 歯科用ではない強力な接着剤は、剥がす際に健康な歯まで削らなければならなくなります。
  • 噛み合わせのズレ: 微妙なズレが生じ、噛み合わせが高くなることで歯の根が割れる原因になります。
  • 毒性: 生体に有害な成分が含まれていることがあり、歯や歯ぐきを傷めます。

「痛くないから」と外れたまま長期間放置する

外れた下にある「象牙質」は非常に柔らかく、酸に弱いです。放置するとむし歯が一気に進行し、痛みが出た頃には神経を取る処置が必要になることが多いです。また、隣の歯が倒れてきて歯並びが変わり、治療が大掛かりになることもあります。

 

外れた物をティッシュに包んで保管する

ティッシュに包んでおくと、誤って捨ててしまったり、踏んで変形させてしまったりする事故が多発します。必ず「硬い容器」に入れて保管してください。

歯科医院に行くまでの正しい応急処置ガイド

もし外れてしまったら、慌てず以下の手順で対応し、早めにご連絡ください。

 

  • 保管方法: 外れた詰め物は捨てずに、よく洗い、「小さなケース」や「薬の空き瓶」などの硬い容器に入れてお持ちください。状態が良ければそのまま戻せる(再装着できる)可能性があります。
  • 食事の注意: 外れた側の歯で硬いものを噛まないでください。歯が欠けやすくなっています。ガムやキャラメルなどの粘着性の高いものも避けましょう。
  • 清掃: 歯ブラシで強くこすりすぎないよう、優しく汚れを落として清潔に保ってください。水がしみる場合は、ぬるま湯でゆすぐと楽になります。

「ただ戻す」だけでは終わらせない。当院の精密治療へのこだわり

亀戸WADA歯科・矯正歯科では、単に外れたものを戻して終わりにはしません。「なぜ外れたのか」を追求し、二度と同じトラブルを繰り返さないための治療を行います。

 

  • マイクロスコープによる精密診断: 肉眼では見えない微細なむし歯の取り残しや、歯に入った亀裂(ヒビ)を高倍率の顕微鏡で見逃さず発見します。原因を取り除かなければ、治療の意味がありません。
  • 接着を確実にするラバーダム防湿: 詰め物をしっかり接着させるには、水分(唾液)の排除が絶対条件です。当院では治療する歯だけをゴムのシートで隔離する「ラバーダム防湿」を行い、無菌的で乾燥した環境で、化学的に確実な接着操作を行います。

再治療の選択肢――保険診療と自費診療、どちらが長持ちする?

作り直しが必要になった場合、材料選びは歯の寿命に直結します。

 

  • 保険診療(銀歯・レジン): 費用は抑えられますが、経年劣化によりセメントが溶けやすく、再び隙間からむし歯になるリスク(二次カリエス)があります。金属アレルギーの心配もあります。
  • 精密治療(セラミック・ジルコニア): 自費診療になりますが、最大のメリットは「汚れのつきにくさ」と「歯との一体化」です。セラミックは歯と化学的に強固に接着するため隙間ができにくく、表面も滑らかでプラークが付きにくいため、二次カリエスのリスクを大幅に下げることができます。「もう虫歯にしたくない」という方にお勧めです。

よくある質問 Q&A

Q. 痛くなくても急いで行く必要がありますか?
A. はい、急いでください。痛くないのは神経が死んでいるか、たまたま刺激がないだけです。放置すると確実に悪化します。

 

Q. 他院で入れた詰め物でも診てもらえますか?
A. もちろんです。どこの歯科医院で治療されたものでも、遠慮なくご相談ください。

 

Q. 飲み込んでしまったかもしれません。
A. 小さなものであれば数日で排出されることがほとんどです。ただし、咳き込みや違和感がある場合は誤嚥の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。

まとめ:自己判断せず、早めの受診が歯を守ります

詰め物が外れるのは、歯からの「SOSサイン」です。
「自分で戻す」「放置する」ことは避け、外れた現物を持って早めに診せていただくこと。これが、結果的に歯を残す可能性を最も高めます。

 

亀戸で「詰め物が取れてしまった」「何度も同じところが外れる」とお悩みの方は、まずは亀戸WADA歯科・矯正歯科へご相談ください。
一時的な処置ではなく、長くご自身の歯で噛めるための「精密な治療」をご提案いたします。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
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2025.12.23更新

インプラントの前に読むガイド|適応・リスク・費用の“リアル”を歯科医が解説【亀戸】

 

「インプラントが良いのは分かるけれど、自分に本当に向いているのでしょうか?」
「手術で失敗したり、後でトラブルになったりしないか不安です」
「結局、総額はいくらくらいかかるものなのですか?」

 

診療室では、こうした切実なご相談を毎日のようにいただきます。
失った歯を取り戻す選択肢としてインプラントは非常に優れていますが、決してすべての方にとって「魔法の歯」というわけではありません。

 

成功のためには、医学的な適応を慎重に見極め、安全域を守った手術を行い、そして何より、術後のメンテナンスを継続できるかどうかが鍵となります。

 

この記事では、私が普段の診療で患者さんに包み隠さずお話ししている、インプラントの「光と影(メリットとリスク)」、そして費用や期間の考え方について、フラットな視点で解説します。
読み終えたとき、「自分はまず何から始めればよいか」が明確になるはずです。

目次

インプラント・ブリッジ・入れ歯の現実的な比較

歯を失った際の治療法には、それぞれに一長一短があります。「どれが一番偉い」という正解はなく、患者さんのライフスタイルやお口の状況によって最適解は変わります。

 

  • インプラント: 顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込みます。最大のメリットは「隣の歯を削らないこと」と「天然歯に近い噛み心地」です。一方で、外科手術が必要であり、費用や期間がかかる点がハードルとなります。
  • ブリッジ: 両隣の歯を削って橋を渡すように被せます。外科処置なしで比較的早く噛めるようになりますが、支えとなる健康な歯を大きく削る必要があり、その歯の寿命を縮めるリスクがあります。
  • 入れ歯: 手術不要で費用も抑えやすいですが、噛む力は天然歯の3〜4割程度に落ちると言われます。装着感の違和感や、バネが見えるといった審美的な課題もあります。

あなたはどっち?「向いている人」と「慎重になるべきケース」

インプラントは誰にでもできるわけではありません。

 

【向いている方】

  • 抜歯後の骨の量や質が十分にある方。
  • ご自身での歯磨きがしっかりでき、歯科医院での定期検診に通える方。
  • 全身疾患がない、あるいはコントロールされている方。

 

【慎重になるべき、または不適応の可能性があるケース】

  • 喫煙習慣がある方: タバコは血流を悪くし、インプラントと骨の結合を阻害します。失敗率や術後の感染リスクが跳ね上がるため、禁煙が強く推奨されます。
  • 重度の歯周病を放置している方: お口の中が細菌だらけの状態では、インプラントもすぐに感染してしまいます(インプラント周囲炎)。
  • 特定の薬剤を使用中の方: 骨粗鬆症のお薬(ビスホスホネート製剤など)を使用されている方や、放射線治療の既往がある方は、骨の治癒に影響が出るため慎重な判断が必要です。

成功の鍵は「準備」にあり:CT検査とサージカルガイド

安全な手術のためには、従来のレントゲンだけでは不十分です。
当院では必ず「歯科用CT」を撮影し、骨の厚み、神経や血管の位置、骨密度を3次元で把握します。

 

さらに、そのデータを元に「サージカルガイド(マウスピース型の位置決め装置)」を作製することをお勧めしています。
これを使うことで、計画通りの位置・深さ・角度にドリルを導くことができ、手ブレや感覚頼りの手術による事故を防ぎます。特に神経が近い場所や、見た目が重要な前歯の治療では、この準備が仕上がりを左右します。

手術の流れと期間:すぐに歯が入るわけではない?

一般的な流れは以下の通りです。

 

  1. 一次手術: 歯肉を切開し、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。
  2. 治癒期間: インプラントと骨が結合するのを待ちます。下顎で2〜3ヶ月、上顎で3〜6ヶ月が目安です。
  3. 二次手術: 歯肉を少し開けて、土台(アバットメント)を連結します。
  4. 型取り・装着: 精密な型取りを行い、最終的な人工歯を装着します。

 

「抜いたその日にインプラントを入れて噛める(即時埋入・即時負荷)」という方法もありますが、これは骨の量や質、感染の有無など、多くの好条件が揃った場合にのみ可能な高度なオプションです。基本的には、焦らずじっくり骨との結合を待つ方が、長期的には安全です。

【重要】事前に知っておくべきリスクと合併症

外科手術である以上、リスクはゼロではありません。しかし、事前に知っておくことで防げるトラブルも多くあります。

 

  • 術後の腫れ・痛み: 多くは数日で治まりますが、内出血で皮膚が黄色くなることがあります。
  • 感染: 術後の清掃不良などが原因で化膿することがあります。抗生剤の服用と消毒で管理します。
  • 神経損傷: 下顎の神経を傷つけるとしびれが残るリスクがあります。これを防ぐためにCTとサージカルガイドを用います。
  • インプラント周囲炎: 天然歯の歯周病と同じように、インプラントの周りの骨が溶けてしまう病気です。最大の原因はプラーク(汚れ)です。

「骨が足りない」と言われた方への治療選択肢(骨造成)

「骨が薄くてインプラントは無理」と言われたことがある方も、諦める必要はありません。骨を増やす「骨造成(GBR)」などの技術があります。

 

  • GBR(骨誘導再生法): 骨が足りない部分に骨補填材を入れ、特殊な膜で覆って骨の再生を促します。
  • サイナスリフト/ソケットリフト: 上顎の骨の厚みが足りない場合に、鼻の横の空洞(上顎洞)の底を持ち上げて、骨を作るスペースを確保します。

 

これらの処置を併用することで、安全にインプラントを埋入できるケースは格段に増えます。ただし、治療期間はその分長くなります。

費用の「内訳思考」:総額は何で決まるのか

「インプラント1本〇〇万円」という広告を見かけますが、費用は本体代だけではありません。見積もりを見る際は、以下の内訳が含まれているかを確認しましょう。

 

  • 診査診断費: CT撮影、シミュレーション、サージカルガイド作製など。
  • 手術費: インプラント本体、手術技術料、麻酔管理費。
  • 補綴(ほてつ)費: 土台(アバットメント)、仮歯、最終的な被せ物(セラミック等)の費用。
  • オプション: 骨造成が必要な場合の追加費用や、静脈内鎮静法(眠ったような状態で手術を受ける麻酔)の費用。
  • メンテナンス費: 治療後の定期検診やクリーニング費用。

 

単純な金額比較ではなく、「同じ条件(骨造成はあるか、保証はあるか、ガイドは使うか)」で比較することが大切です。

寿命を延ばす3つの条件(清掃・噛み合わせ・通院)

インプラントを一生使い続けるための条件はシンプルです。

 

  • 徹底したセルフケア: 歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシを使って、インプラントの根元を磨き上げること。
  • 力のコントロール: 歯ぎしりや食いしばりがある方は、寝ている間にインプラントに過度な力がかからないよう、ナイトガード(マウスピース)を装着すること。
  • プロによるメンテナンス: 3〜4ヶ月に一度は歯科医院でチェックを受け、ご自身では取れない汚れを除去すること。

 

メンテナンスは単なるお掃除ではありません。「ネジの緩みがないか」「噛み合わせが変化していないか」を早期発見するための重要な機会です。

インプラントに関するよくある質問

Q. 手術は痛いですか?
A. 手術中は局所麻酔を効かせますので、痛みはほとんど感じません。不安が強い方には、点滴でリラックスする「静脈内鎮静法」もご提案できます。術後の痛みは痛み止めでコントロールできる程度がほとんどです。
Q. インプラントはどれくらい持ちますか?
A. 「一生持ちます」とは断言できませんが、適切なケアと定期検診を続けていれば、10年後も90%以上の方が問題なく使えているというデータがあります。長持ちするかどうかは、治療後のケア次第です。
Q. MRI検査は受けられますか?
A. チタン製のインプラントであれば、基本的にMRI検査への影響はありません。ただし、インプラントの上に入っている被せ物が磁石を使うタイプ(マグネットデンチャー)などの場合は外す必要があるため、検査前に医師へ申告してください。

まとめ:まずは「現在地」を知る検査から

インプラントは、適切に行えば「噛める喜び」を取り戻せる素晴らしい治療です。
しかし、それは「適応の見極め」「精密な計画」「術後の管理」という3つの柱が揃って初めて実現します。

 

「自分にはどの治療がベストなのか」
「総額でいくらかかるのか」

 

まずはご自身のお口の現状(骨の状態や歯周病の有無など)を正確に知ることから始めましょう。
無理にインプラントを勧めることはありません。ブリッジや入れ歯も含めた全ての選択肢の中から、あなたのライフスタイルと将来設計に合ったプランを一緒に考えます。

 

亀戸周辺でインプラントをご検討中の方、セカンドオピニオンをご希望の方は、ぜひ一度亀戸WADA歯科・矯正歯科へご相談ください。
不安な点を一つひとつ解消し、納得のいく治療をサポートいたします。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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2025.12.12更新

歯周病と全身の関係|糖尿病・心血管疾患・妊娠期に知っておきたいこと

 

「歯医者さんに、持病のことを話す必要はありますか?」
「歯ぐきの出血が、糖尿病に良くないと聞きました」

 

診察室では、こうしたご不安の声をよく耳にします。
結論から申し上げますと、歯周病は決して「お口の中だけの問題」ではありません。長引く歯ぐきの炎症は、血液を介して全身を巡り、糖尿病や心臓の病気、そして新しい命を育む妊娠期にも影響を与えることが分かっています。

 

「痛みがないから」と放置してしまうのが、歯周病の怖いところです。
この記事では、私が日々の診療で患者さんにお伝えしている「歯周病と全身の深い関係」と、持病や妊娠中の方でも安心して取り組める「ケアのポイント」について丁寧にお話しします。
体調管理の一環として、まずはお口の中のリスクを知ることから始めましょう。

目次

なぜ口の病気が体に影響するの?(炎症のメカニズム)

歯周病は、歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が溜まり、慢性的な炎症が続く病気です。
「口の中だけの小さな炎症」と思われがちですが、実は歯周病によって炎症を起こしている表面積をすべて合わせると、成人の「手のひらサイズ」になると言われています。

 

もし、手のひらサイズの潰瘍が体にずっとあったらどうでしょうか?
そこから発生した「炎症性物質(サイトカイン)」や「細菌の毒素」は、血流に乗って全身に運ばれていきます。これが、離れた臓器や血管、代謝機能に悪影響を及ぼす主な理由です。
痛みがなくても、「体の中に常に炎症がある状態」を作ってしまうことが、最大のリスクなのです。

特に注意したい3つのケースと対策

ここでは、特に密接な関係がある3つの状況について解説します。

ケース1:糖尿病と歯周病の「負の連鎖」

糖尿病と歯周病は、お互いに悪影響を与え合う「双方向」の関係にあります。

 

  • 糖尿病→歯周病: 高血糖状態が続くと免疫力が低下し、歯ぐきの組織も脆くなるため、歯周病が重症化しやすくなります。
  • 歯周病→糖尿病: 歯周病による炎症物質が血液に入ると、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまい、血糖コントロールが悪化します。

 

【当院での対策】
歯周病治療を行うことで、HbA1c(血糖の平均値)が改善するというデータも多数あります。当院では、内科の数値も共有させていただきながら、歯周組織の改善を目指します。

ケース2:心血管疾患(心臓・脳血管)と細菌のリスク

動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の原因の一つとして、血管内の慢性的な炎症が挙げられます。
歯周病菌やその毒素が血管内に入り込むと、血管の内壁を傷つけたり、血栓(血の塊)を作りやすくしたりするリスクが高まると考えられています。

 

【お薬について】
「血液をサラサラにする薬(抗凝固薬など)」を飲んでいるから、怖くて歯医者に行けないという方がいらっしゃいます。しかし、多くの場合はお薬を止めることなく、安全にクリーニングや治療が可能です。自己判断で受診を控えず、まずはご相談ください。

ケース3:妊娠期の歯ぐきの変化と赤ちゃんへの影響

妊娠中は、女性ホルモンの増加により、特定の歯周病菌が増えやすくなります(妊娠性歯肉炎)。さらに、つわりで歯磨きが十分にできなかったり、食事回数が増えたりすることで、環境が悪化しがちです。
重度の歯周病は、炎症物質の影響で子宮の収縮を促してしまい、「早産」や「低体重児出産」のリスクを高める可能性が指摘されています。

 

【妊婦さんへのアドバイス】
妊娠を考え始めたら「プレコンセプション・ケア(妊娠前の健康管理)」として歯科検診を受けましょう。妊娠中であっても、安定期(妊娠中期)であれば、無理のない範囲でクリーニングを受けることが可能です。

「お薬手帳」が重要!歯科と医科の連携について

当院では初診時に必ず、服用中のお薬や持病について詳しくうかがいます。
これは、以下のようなリスク管理を行うためです。

 

  • 出血リスクの管理: 血液をサラサラにする薬の服用状況に合わせた処置の選択。
  • 薬剤の飲み合わせ: 痛み止めや化膿止めを処方する際の安全確認。
  • 治療のタイミング: 糖尿病の数値や、妊娠週数に合わせた無理のない計画立案。

 

必要に応じて、かかりつけの内科や産婦人科の先生にお手紙を書き、情報を共有(対診)することもあります。「歯科だけで抱え込まない」ことが、安全な治療への近道です。

院長が提案する「無理のない」セルフケア再設計

持病がある方や妊娠中の方は、体調が優れない日もあるでしょう。100点満点を目指さず、「続けられるケア」に切り替えることが大切です。

 

  • 道具を見直す: 大きなヘッドの歯ブラシで闇雲に磨くより、小さめのヘッドでピンポイントに磨くほうが効率的です。
  • 歯間ケアを主役に: 炎症の主戦場は「歯と歯の間」です。フロスや歯間ブラシを1日1回通すだけで、細菌量は激減します。
  • タイミングを工夫する: 妊婦さんなら「体調が良い時間帯」に、糖尿病の方なら「夜の完食を控えた後」になど、生活リズムに合わせて調整しましょう。

歯科医院で行うプロフェッショナルケアの流れ

  • 検査と現状把握: 歯周ポケット検査やレントゲンで、どこに炎症があるか、骨の状態はどうかを「見える化」します。
  • 基本治療: 専用の機器で、ご自身の歯ブラシでは取れない歯石やバイオフィルム(細菌の膜)を徹底的に除去します。
  • 再評価: 炎症が引いたかどうかを確認し、必要であれば追加の処置を行います。
  • メンテナンス: 治療後は3ヶ月ごとの検診が目安ですが、糖尿病や妊娠中などリスクが高い時期は、1〜2ヶ月に短縮して、こまめに管理することをお勧めします。

全身疾患と歯科治療に関するよくある質問

Q. 歯ぐきから血が出ますが、そのまま磨いていいですか?
A. はい、やさしく磨き続けてください。出血は「汚れが溜まって炎症がある」サインです。怖いからと磨くのを止めると、汚れが溜まりさらに悪化します。柔らかめのブラシで丁寧に汚れを落とせば、通常1〜2週間で出血は止まります。
Q. 妊娠中にレントゲン撮影や麻酔をしても大丈夫ですか?
A. 歯科のレントゲンは撮影範囲が口元だけであり、防護エプロンも着用するため、お腹の赤ちゃんへの影響はほぼありません。麻酔も局所麻酔ですので、通常量であれば問題ありませんが、ご不安な点は必ず施術前にご相談ください。

まとめ:お口を整えることは、全身を守ること

歯周病の治療は、単に「歯を守る」だけでなく、糖尿病のコントロールを助けたり、血管を守ったり、元気な赤ちゃんを迎える準備をしたりと、全身の健康管理そのものです。

 

「今は痛くないから大丈夫」ではなく、「今のうちにリスクを摘み取っておこう」という前向きな気持ちで、ぜひ歯科医院を活用してください。

 

もし、亀戸周辺で「持病があって歯科治療が不安」「妊娠中の歯のケアを知りたい」とお考えなら、ぜひ一度[クリニック名]へご相談ください。
医科とも連携し、あなたの今の体調に合わせた安全で現実的なプランを、診療室で一緒に作っていきましょう。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
『亀戸WADA歯科・矯正歯科』
住所:東京都江東区亀戸1丁目31−7
TEL:03-5875-2222

2025.11.28更新

詰め物・被せ物が外れたときはどうする?応急処置と再装着・作り直しの判断基準【亀戸】

 

「食事をしていたら、ガリッと硬いものを噛んでしまった」
「ふと鏡を見たら、銀歯が取れて穴が空いていた」

 

突然、詰め物や被せ物が外れてしまうと、驚いてしまいますよね。
「飲み込んでしまっていないか」「すぐに歯医者に行けないけれど大丈夫か」と不安になる方も多いと思います。

 

まずはお伝えしたいのは、「焦らなくて大丈夫」ということです。外れた直後は驚きますが、落ち着いて適切な対応をすれば、多くの場合はきれいにリカバリーできます。
しかし、ここで絶対にやってはいけないのが「自分で接着剤でつけ直すこと」
です。これをやってしまうと、本来なら簡単に治せた歯が、抜歯などの大掛かりな治療になってしまうことさえあります。

 

この記事では、詰め物が外れてしまった際の正しい応急処置、再装着ができる場合と作り直しが必要な場合の判断基準、そして私の診療室での実際の治療の流れについて詳しく解説します。
まずは一呼吸置いて、この記事を参考に現状を確認してみてください。

目次

なぜ急に外れたの?考えられる4つの原因

「特に硬いものを食べたわけでもないのに、なぜ?」と不思議に思われるかもしれません。詰め物や被せ物が外れるのには、必ず原因があります。単なる「接着剤の寿命」だけではないことが多いのです。

 

  • 二次カリエス(むし歯の再発): 最も多い原因です。詰め物と歯のわずかな隙間から菌が入り込み、中でむし歯が広がって土台が崩れ、外れてしまいます。
  • 接着剤(セメント)の劣化: 長年の使用で接着剤が少しずつ溶け出し、接着力が失われて外れるケースです。
  • 噛み合わせの変化・過重負担: 歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、特定の歯に過度な力がかかり続け、その衝撃で詰め物が浮き上がることがあります。
  • 詰め物や歯の破損: 金属疲労による変形や、土台となるご自身の歯が割れてしまっている場合です。

【重要】受診までに「絶対にやってはいけない」こと

外れた詰め物や被せ物は、軽く水洗いをして、ティッシュに包むか小さなケースに入れて保管し、そのまま歯科医院へお持ちください。
そして、受診までの間、以下のことだけは避けてください。

市販の接着剤を使ってはいけない3つの理由

「とりあえずアロンアルファ等の瞬間接着剤でつけておこう」と考える方がいらっしゃいますが、これは歯科医師として最も避けていただきたいNG行動です。理由は3つあります。

 

  • 治療が困難になる: 市販の接着剤は歯科用とは成分が異なり、強固にくっつきすぎてしまいます。治療の際に無理に剥がそうとすると、健康な歯まで削ったり、割ったりしなければならなくなります。
  • 噛み合わせが狂う: 接着剤の厚みで噛み合わせが高くなり、顎の痛みや歯の破折を招きます。
  • 体への害: そもそも口の中で使うことを想定していない成分が含まれていることがあり、歯の神経や歯ぐきに化学的な火傷(炎症)を起こすリスクがあります。

無理に戻して噛んではいけない理由

接着剤を使わなくても、手で押し込んで戻して食事をするのは危険です。食事中に誤って飲み込んでしまう(誤飲)リスクや、気管に入ってしまう(誤嚥)リスクがあります。また、不安定な状態で噛むことで、詰め物が変形し、再利用できなくなることもあります。

「そのまま戻せる」か「作り直し」かの判断基準

お持ちいただいた詰め物は、可能な限り再利用を検討します。しかし、状況によっては作り直しが必要になります。その判断基準をご説明します。

再装着(そのまま戻す)ができるケース

以下の条件が揃えば、歯と詰め物をきれいに消毒し、歯科用のセメントで付け直すだけで治療は完了します。

 

  • 詰め物・被せ物自体が壊れておらず、変形していない。
  • 外れた歯の側に、新たなむし歯がない。
  • 外れた原因が、一時的な接着力の低下であると判断できる。

作り直し(再治療)が必要なケース

残念ながら、以下のような場合は再装着ができません。無理に戻してもすぐに外れたり、中でむし歯が進行したりするためです。

 

  • 内部でむし歯が進行している: まずはむし歯治療を行い、歯の形を整え直す必要があるため、型取りからやり直しになります。
  • 詰め物が変形・破損している: 適合が悪いものを戻すと、隙間から汚れが入り込みます。
  • 歯の根っこが割れている: 歯根破折が起きている場合は、被せ物以前に、抜歯や専門的な修復処置が必要になることがあります。

痛みがない場合も受診が必要?放置の3大リスク

「痛くないから、忙しいししばらくそのままでいいか」と放置してしまうのが一番危険です。外れた状態は、いわば「歯の象牙質(内部)が剥き出し」の状態です。

 

  • むし歯が一気に進む: エナメル質に守られていない象牙質は非常に柔らかく、短期間で神経まで届く深いむし歯になります。
  • 歯が動いてしまう: 隣の歯が倒れてきたり、噛み合う歯が伸びてきたりして(挺出)、いざ治療しようとした時にスペースがなくなり、治療が大掛かりになります。
  • 歯が割れる: 噛む力に耐える構造が失われているため、食事の衝撃で歯そのものが割れてしまい、最悪の場合は抜歯になります。

 

痛みがなくても、できるだけ数日〜1週間以内を目安にご連絡ください。

歯科医院での治療の流れと診断

当院では、いきなり削ったりはしません。まずは「なぜ外れたのか」をしっかり診断します。

 

  • 現状の確認: マイクロスコープや拡大鏡を使い、歯の内部の状態、残ったセメント、縁の欠けなどを詳細にチェックします。
  • レントゲン検査: 肉眼では見えない、詰め物の下のむし歯の広がりや、根の状態を確認します。
  • 治療方針の決定:
    • 再装着の場合: 歯面と詰め物を徹底的にクリーニングし、強力な歯科用セメントで再接着し、噛み合わせを調整して終了です。
    • 作り直しの場合: むし歯があれば除去し、土台を立て直し、仮歯を入れて生活に支障がないようにしてから、新しい被せ物の製作に入ります。

今後のトラブルを防ぐためのケアと対策

一度治療した歯を長持ちさせるためには、「清掃」と「力のコントロール」が鍵です。

 

  • フロスの習慣化: 詰め物と歯の境目は最も汚れが溜まりやすい場所です。1日1回、フロスや歯間ブラシを通してください。
  • ナイトガードの活用: 寝ている間の歯ぎしりは、体重の数倍もの力がかかります。これがセメントを破壊する大きな原因です。マウスピース(ナイトガード)を装着することで、破壊的な力から歯と詰め物を守ることができます。

詰め物・被せ物についてよくある質問

Q. 外れた詰め物が手元にありません。どうすればいいですか?
A. 飲み込んでしまったり、紛失した場合でも問題ありません。その場合は最初から「作り直し」の前提で治療を進めます。無理に探さずにご来院ください。

 

Q. 応急処置として穴にガムやティッシュを詰めてもいいですか?
A. 衛生面からおすすめできません。不潔な状態で蓋をすると菌が繁殖しやすくなります。しみる場合は、ぬるま湯で口をゆすぎ、外れた側で噛まないようにして、そのままの状態でお越しください。

 

Q. 治療費はどれくらいかかりますか?
A. 保険診療の範囲内であれば、再装着のみなら数千円程度です。作り直しの場合や、セラミックなどの自費診療を選択される場合は異なりますので、カウンセリング時に明確にお伝えします。

まとめ:自己判断せず、早めの受診が歯を守ります

詰め物が外れるのは「お口の環境変化」のサインです。
「自分で戻す」「痛くないから放置する」ことだけは避け、外れた現物を持って早めに診せていただくこと。これが、結果的に治療回数を減らし、歯の寿命を延ばす最短ルートです。

 

もし、亀戸周辺で「詰め物が取れてしまった」「他院で入れた銀歯の調子が悪い」といったトラブルでお困りなら、まずは[クリニック名]へご相談ください。
再装着で済むのか、作り直しが良いのか、患者さんの歯の状態とご希望に合わせて、最適なプランをご提案いたします。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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2025.11.14更新

その口臭、原因は一つじゃない?タイプ別の原因と今日からできる対策【亀戸】

 

「朝起きたとき、口のにおいが気になる」
「マスクの中で、自分の息にハッとした瞬間がある」

 

診療室でも、勇気を出してこのようなご相談をくださる患者さんが増えています。口臭はとてもデリケートな悩みですが、決して恥ずかしいことではありません。それは体が発している「サイン」だからです。

 

実は、口臭の原因は一つだけではありません。お口の汚れ具合、歯周病の進行、唾液の量、あるいは詰め物の不具合や全身の体調など、複数の要素が複雑に絡み合って発生します。

 

この記事では、私が日々の診療で患者さんにお伝えしている「口臭の5つのタイプ別原因」と、それぞれのタイプに合った「今日からできる対策」を丁寧に解説します。
まずはご自身の口臭がどのタイプに当てはまるのかを知り、正しいケアへの第一歩を踏み出しましょう。

目次

口臭が発生する基本メカニズム

まず、敵を知ることから始めましょう。口臭の主な原因となる“におい”の正体は、お口の中の細菌がタンパク質を分解するときに発生させるガスです。専門的には「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれ、卵が腐ったようなにおいや、生ゴミのようなにおいの元となります。

 

このガスが発生する条件は、以下の3つの要素が重なったときです。

 

  • 細菌のエサ(タンパク質): 歯垢(プラーク)、舌の汚れ(舌苔)、食べかす、血液など。
  • 細菌の活動: お口の中に住み着いている細菌たち。
  • 唾液の減少: 唾液にはお口を洗い流す「自浄作用」があります。これが減ると細菌が暴れ出します。

 

この「細菌×汚れ×乾燥」のトライアングルに加え、歯周病や詰め物の不具合などが重なることで、においはより強く、複雑になっていきます。

あなたはどれ?口臭の5大原因タイプ

ここからは、より具体的な原因を5つのタイプに分けて解説します。ご自身がどれに当てはまりそうか、チェックしながら読み進めてみてください。

タイプ1:お口の汚れ型(プラーク・舌苔)

最も多くの患者さんに見られるのがこのタイプです。主な原因は、歯磨きで落としきれていない「磨き残し(プラーク)」や、舌の上に溜まった白い苔のような汚れ「舌苔(ぜったい)」です。
特に、以下の場所は要注意ゾーンです。

 

  • 奥歯の噛み合わせの溝
  • 歯と歯の間
  • 下の前歯の裏側
  • 舌の中央から奥の部分

 

「毎日磨いているつもり」でも、ブラシが届いていない場所があると、そこからにおいが発生します。このタイプの方は、正しいケア用品を使いこなすことで、劇的な改善が期待できます。

タイプ2:歯周病型(歯ぐきの炎症)

歯周病は、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)で細菌が繁殖し、組織を破壊していく病気です。
炎症が起きて出血や膿が出ると、それらは細菌にとって格好のエサ(タンパク質)となり、強烈なにおいのガス(VSC)を発生させます。

 

  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯磨きをすると血が出る
  • 歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった

 

これらに心当たりがある場合は、歯周病型の可能性が高いでしょう。このにおいは朝だけでなく、一日中持続しやすいのが特徴です。ご自宅でのケアだけでは限界があるため、歯科医院での専門的な治療が不可欠です。

タイプ3:唾液減少型(口呼吸・ドライマウス)

「緊張すると口が乾いて口臭が強くなる」という経験はありませんか?
唾液は、お口の中の細菌や汚れを洗い流し、繁殖を抑える天然の洗口液です。ストレスや加齢、口呼吸の習慣、あるいは薬の副作用(降圧剤や抗アレルギー薬など)によって唾液が減ると、細菌が一気に増殖してにおいが立ち上がります。
朝起きた直後に口臭が強いのも、寝ている間に唾液が減るためです。

タイプ4:補綴・矯正装置型(詰め物・入れ歯)

お口の中に入れている人工物が原因になるケースです。
古くなった詰め物の段差、合っていない被せ物の隙間、入れ歯の裏側、矯正装置の周りなどは、歯ブラシが届きにくい「細菌の隠れ家」になりがちです。
どんなに丁寧に歯磨きをしていても、構造的に汚れが溜まりやすい場所がある限り、においは再発してしまいます。この場合は、装置の調整や作り直しを含めた対策が必要です。

タイプ5:全身・他科領域型

お口の中に原因が見当たらない場合、全身の疾患が関わっている可能性があります。
蓄膿症(副鼻腔炎)や扁桃炎、胃食道逆流症、糖尿病、肝機能障害などが代表的です。
歯科での検査で口腔内の問題が主因ではないと判断した場合は、適切な診療科(耳鼻咽喉科や内科など)への受診をご案内し、医科歯科連携で解決を目指します。

院長が勧める「今日からできるセルフケア」

原因が分かったところで、まずはご自宅で今日から実践できる対策をご紹介します。基本は「物理的に汚れを落とすこと」と「潤いを保つこと」です。

1. 歯ブラシの選び方と使い方

ヘッドが小さめの歯ブラシを選びましょう。奥歯や歯の裏側まで届きやすくなります。持ち方はペンを持つように軽く握り、ゴシゴシと力を入れずに小刻みに動かすのがポイントです。

2. 「歯間ケア」を習慣にする

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れの6割程度しか落ちません。デンタルフロスや歯間ブラシを必ず併用してください。「一日一回、夜寝る前」だけでも効果は絶大です。ただし、サイズが合わない歯間ブラシは歯ぐきを傷つけるため、一度歯科医院で適正サイズを確認することをお勧めします。

3. 舌苔はやさしくケア

舌の汚れが気になるときは、舌専用のブラシやクリーナーを使いましょう。奥から手前に向かって、軽い力で数回撫でるだけで十分です。力を入れすぎると舌の表面が傷つき、かえって汚れが付きやすくなるので注意してください。

4. 唾液を増やす工夫

こまめな水分補給を心がけましょう。また、よく噛んで食事をすることや、簡単な「唾液腺マッサージ(耳の下や顎の下をやさしく揉む)」も有効です。口呼吸の癖がある方は、意識して鼻呼吸をするよう心がけたり、就寝時のマウステープを活用したりするのも良いでしょう。

原因を絶つ!歯科医院で行うプロフェッショナルケア

セルフケアで落とせる汚れには限界があります。根本的な解決を目指すなら、私たちプロにお任せください。当院では、以下のような手順でケアを行います。

 

  • 現状の見える化: レントゲン検査や歯周ポケット検査を行い、においの発生源を特定します。どこに汚れが残りやすいか、歯周病がどの程度進行しているかを客観的に診断します。
  • 徹底的なクリーニング: 専用の機器を使い、普段の歯磨きでは取れない歯石や、バイオフィルム(細菌の膜)を徹底的に除去します。
  • 環境の改善: 古い詰め物の段差や合わない被せ物がある場合は、清掃性の高い形への修正や作り直しをご提案し、汚れが溜まらない環境を整えます。

口臭についてよくある質問(Q&A)

Q. ミント系のタブレットで口臭は消せますか?
A. 一時的にミントの香りでにおいを覆い隠す(マスキングする)ことはできますが、根本的な原因である細菌や汚れがなくなるわけではありません。種類によっては口の中が乾燥しやすくなるものもあるため、頼りすぎには注意が必要です。

 

Q. 胃が悪いと口臭になりますか?
A. 胃炎や逆流性食道炎などが口臭の原因になることもありますが、実際には口臭原因の約9割はお口の中にあると言われています。まずは歯科で口腔内の原因がないかを確認し、それでも改善しない場合に内科的な要因を疑うのが近道です。

まとめ:ひとりで悩まずご相談ください

口臭は、あなた一人で抱え込む悩みではありません。
「プラークなどの汚れ」「歯周病」「唾液の減少」「被せ物の不適合」など、必ず原因があり、その原因を取り除けば改善できる症状です。

 

大切なのは、自己判断で洗口液を使い続けるのではなく、まずはプロの目で「あなたの口臭タイプ」を見極めることです。

 

当院では、患者さんのプライバシーに配慮しながら、科学的な根拠に基づいた診断と治療を行っています。
亀戸で口臭治療や歯周病治療についてのご相談なら、[クリニック名]へお任せください。
あなたが自信を持って会話を楽しめるよう、私たちが全力でサポートいたします。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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2025.10.31更新

朝の顎の疲れは危険信号?「歯ぎしり・食いしばり」から歯を守るナイトガードのすべて

「朝起きると、なんとなく奥歯が重だるい…」
「治療したばかりの詰め物が、また欠けてしまった」
「冷たいものがしみるけれど、虫歯ではないと言われた」

 

診療室で患者さまのお話を伺っていると、こうしたお悩みを抱えている方が非常に多いことに気づきます。
実はこれらすべて、寝ている間の「無意識の歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)」が原因である可能性が高いのです。

 

こんにちは。亀戸WADA歯科・矯正歯科、院長の和田です。
睡眠中の噛む力は、体重の数倍にもなると言われています。それほどの力が毎晩かかり続ければ、どんなに丈夫な歯や高価なセラミックも、悲鳴を上げて壊れてしまいます。

 

そんな「破壊的な力」からあなたの大切な歯を守る最も有効な手段が、今回ご紹介する「ナイトガード(就寝用マウスピース)」です。
この記事では、ナイトガードがどのような役割を果たすのか、ハードタイプとソフトタイプの違い、そして長く使い続けるためのコツまで、歯科医師の視点で徹底解説します。
ご自身の大切な歯を、物理的なダメージから守る方法を一緒に学びましょう。

目次

1. あなたは大丈夫?歯ぎしり・食いしばりのセルフチェック

歯ぎしりや食いしばりは、基本的に「寝ている間の無意識の行動」であるため、ご自身では自覚がないケースがほとんどです。
しかし、お口の中を見れば、その痕跡(証拠)ははっきりと残っています。まずは以下の項目に当てはまるかチェックしてみてください。

 

  • 朝起きた時、顎(あご)がこわばっている、だるい
  • 歯の先端が削れて平らになっている
  • 歯の根元がくさび状に削れている(アブフラクション)
  • 上あごの真ん中や、下あごの内側に骨のコブ(骨隆起)がある
  • 頬の内側や舌の側面に、歯形の跡がついている
  • 家族に「歯ぎしりをしていた」と指摘されたことがある
  • 日中、パソコン作業や運転中に上下の歯が触れている(TCH)

 

これらに一つでも当てはまる場合、あなたの歯には毎晩、過酷な負荷がかかっている可能性があります。

2. なぜマウスピースが必要?お口の中で起きている「破壊」の正体

「たかが歯ぎしり」と侮ってはいけません。
睡眠中は脳のリミッターが外れるため、意識のある時とは比べ物にならないほどの強い力(60kg〜100kg以上とも言われます)が歯にかかります。

 

この力が継続的にかかると、以下のようなトラブルを引き起こします。

 

歯の破折・摩耗

エナメル質がすり減り、神経に近い象牙質が露出して「知覚過敏」になります。最悪の場合、歯が真っ二つに割れてしまい、抜歯が必要になることもあります。

 

詰め物・被せ物の破損

せっかく治療したセラミックや銀歯に過度な負荷がかかり、欠けたり外れたりします。接着剤が疲労して、隙間から虫歯(二次カリエス)になるリスクも高まります。

 

顎関節症の悪化

顎の関節や周囲の筋肉に負担がかかり、口が開かなくなったり、カクカク音がなったりする原因になります。

 

歯周病の進行

歯を揺さぶる力が加わることで、歯を支える骨(歯槽骨)の吸収が早まり、歯周病が一気に悪化することがあります。

 

これらの「破壊」を食い止めるための防具が、ナイトガードなのです。

3. ナイトガードの役割:「守れるもの」と「限界」を知ろう

ナイトガードは、装着すれば「歯ぎしりが止まる(なくなる)」魔法の道具ではありません。
その本質は、「力を分散させ、歯の身代わりになって削れてくれる緩衝材(クッション)」です。

 

【ナイトガードで守れること】

  • 上下の歯が直接ぶつかるのを防ぎ、摩耗を防止する。
  • 歯にかかる力を全体に分散させ、一点集中による破折を防ぐ。
  • 筋肉の緊張を和らげ、顎関節への負担を軽減する。
  • 詰め物や被せ物(補綴物)の寿命を延ばす。

 

【ナイトガードの限界と併用すべき対策】
ナイトガードはあくまで物理的な防御です。根本的な原因である「食いしばり癖」を治すわけではありません。
そのため、日中に上下の歯を離す意識を持つ行動療法(TCH是正)や、ストレスコントロール、枕の高さの調整などを併用することが、根本解決には不可欠です。

4. どっちを選ぶ?「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の違い

歯科医院で作るナイトガードには、主に2種類の素材があります。それぞれの特徴を理解して、ご自身に合ったものを選びましょう。

 

ハードタイプ(硬いレジン製)

特徴: カチカチとした硬いプラスチック素材。厚みの調整や、噛み合わせの微調整が精密に行えます。
メリット: 顎の動きをスムーズに誘導できるため、顎関節症の治療にも効果的です。耐久性が高く、穴が開きにくいです。
向いている人: 歯ぎしりが強い方、顎関節症の方、長期的に使いたい方。当院では基本的にこちらを推奨することが多いです。

 

ソフトタイプ(柔らかいシリコン製)

特徴: グニグニとしたゴムのような素材。
メリット: 装着時の違和感が少なく、初めての方でも馴染みやすいです。
デメリット: 柔らかいため、人によってはガムを噛むように無意識に噛んでしまい、かえって食いしばりを助長してしまうことがあります。穴が開きやすく、汚れも吸着しやすいです。
向いている人: ハードタイプの締め付け感がどうしても苦手な方。

5. 費用や期間は?歯科医院で作る流れ

市販のマウスピースもありますが、ご自身の歯型に合っていないものを使うと、噛み合わせが悪くなったり、顎を痛めたりする危険があります。必ず歯科医院で製作したものをご使用ください。

 

【製作の流れ】

  1. 検査・型取り 虫歯や歯周病のチェックを行った後、上下の歯の型取り(または口腔内スキャナーによる撮影)を行います。
  2. 製作 歯科技工所にて、あなたの歯型にぴったりのマウスピースを製作します。(通常1〜2週間程度)
  3. 調整・お渡し 出来上がったマウスピースをお口に入れ、当たりが強い部分や噛み合わせを微調整してお渡しします。

 

【費用について】
歯ぎしりや顎関節症の診断があれば、健康保険が適用されます。
3割負担の方で、およそ3,000円〜5,000円程度(検査料等は別途)で作ることが可能です。

6. 特別なケース(矯正中・インプラント・子供)の注意点

矯正治療中の方
歯並びが日々変化するため、硬いナイトガードは作れません。場合によっては矯正用のリテーナー(保定装置)がナイトガードの役割を兼ねることもありますが、担当医と相談が必要です。
インプラントが入っている方
インプラントは天然歯にある「歯根膜(クッション)」がないため、衝撃がダイレクトに骨に伝わります。インプラントを守るためにも、ナイトガードの装着は必須レベルでお勧めしています。
お子さま(乳歯・生え変わり期)
子供の顎は成長途中であり、歯の生え変わりも頻繁です。基本的にはナイトガードは使用せず、姿勢の改善や生活習慣の指導で様子を見ることが多いです。

7. よくあるご質問(違和感・お手入れ・寿命について)

Q. 装着すると違和感があって眠れません。
A. 誰でも最初は異物感があります。まずは「お風呂上がりの1〜2時間」や「テレビを見ている時」など、起きている時間に装着して慣らすことから始めてみてください。それでも痛い場合は調整しますので、ご持参ください。
Q. お手入れ方法を教えてください。
A. 外した後は水(またはぬるま湯)で洗い、柔らかいブラシで汚れを落としてください。熱湯は変形の原因になるので厳禁です。臭いが気になる場合は、マウスピース専用の洗浄剤を週に1〜2回使用すると衛生的です。
Q. どのくらいで交換が必要ですか?
A. 歯ぎしりの強さによりますが、半年〜数年です。穴が開いたり、変色や臭いが取れなくなったりしたら作り替えのサインです。定期検診の際に持ってきていただければ、チェックいたします。

8. まとめ:ナイトガードは歯を守るための「保険」です

歯は一度削れたり割れたりすると、二度と元には戻りません。
ナイトガードは、寝ている間の無意識の力から、あなたの大切な歯と、時間とお金をかけて治療した詰め物を守ってくれる、いわば「歯の保険」のような存在です。

 

「自分は歯ぎしりをしているか分からない」「マウスピースが必要か診断してほしい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
お口の中を見れば、力のかかり具合はすぐに分かります。

 

亀戸で歯ぎしり対策やナイトガード製作をご希望の方は、亀戸WADA歯科・矯正歯科へお任せください。
あなたの歯型に合った、快適で長持ちするマウスピースをご提供し、歯の寿命を延ばすお手伝いをさせていただきます。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
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2025.10.17更新

「神経を抜く」と言われたら読んで!歯医者が教える“残せる歯”の境界線と根管治療の真実

「歯がズキズキ痛む。もしかして神経を抜かないといけないのかな…」
「他院で『神経を取りましょう』と言われたけれど、本当に残せないのだろうか?」

 

歯の痛みだけでも辛いのに、治療への不安が重なると、どうしていいか分からなくなってしまいますよね。
一般的に「歯の神経(歯髄)」は、可能な限り残した方が歯の寿命は長くなると言われています。しかし、状況によっては、無理に残すことが逆にリスクとなり、抜いてしまった方が結果的に歯を守れるケースも存在します。

 

こんにちは。亀戸WADA歯科・矯正歯科、院長の和田です。
この「残すか、抜くか」の判断は、歯科治療の中で最も重要で、かつ繊細な診断が求められる場面の一つです。

 

この記事では、皆様が後悔のない選択ができるよう、私たちが普段診療室でどのような基準で判断しているのか、そしてもし神経を取ることになった場合、どのような治療が行われるのかについて、分かりやすく解説します。
大切なご自身の歯を守るための「正しい知識」として、ぜひお役立てください。

目次

1. なぜ「神経」は大切なの?歯における2つの役割

まず、なぜ私たち歯科医師が「できるだけ神経を残しましょう」と言うのか、その理由からお話しします。
歯の内部にある「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経組織には、単に痛みを感じるセンサーとしての役割以外に、非常に重要な仕事があります。

 

① 歯に栄養と水分を届ける

神経と一緒には血管も通っており、歯に栄養や水分を供給しています。神経がある歯は、みずみずしい若木のように弾力があり、割れにくいのが特徴です。逆に神経を失った歯は、水分が失われて枯れ木のようになり、脆く割れやすくなってしまいます。

 

② 異変を知らせる防御機能

虫歯菌が侵入してきた際に、痛みとしてシグナルを出したり、防御壁を作ったりして歯を守ろうとします。神経がなくなるとこのセンサーが働かなくなるため、次回の虫歯に気づくのが遅れ、気づいた時には抜歯寸前…という事態になりかねません。

 

つまり、神経を残すことは、歯の「寿命」そのものを伸ばすことに直結するのです。

2. 歯科医は見ている!「残せる痛み」と「残せない痛み」の違い

では、痛ければすぐに神経を抜くのかというと、そうではありません。私たちは患者さまの症状とレントゲン等の画像所見を組み合わせて、「回復の見込みがあるか」を慎重に見極めます。

 

【神経を残せる可能性が高いケース】

  • 冷たいものが一瞬しみるが、すぐに治まる。
  • 甘いものを食べると痛いが、何もしなければ痛くない。
  • レントゲンで、歯の根の先に黒い影(炎症)が見られない。

この段階であれば、虫歯菌の侵入がまだ浅く、炎症が「可逆性(元に戻る)」である可能性が高いため、神経を残す治療を優先します。

 

【神経を抜く(根管治療)が必要なケース】

  • 何もしなくてもズキズキと痛む(自発痛)。
  • 夜、痛みで目が覚める(夜間痛)。
  • 温かいものを飲むと痛みが強くなる。
  • 噛むと響くような痛みがある。
  • 歯ぐきが腫れて、膿が出ている。

これらの症状がある場合、残念ながら炎症は「不可逆性(元に戻らない)」まで進行しており、細菌が神経の奥深くまで侵入しています。無理に残すと、細菌が顎の骨まで達して顔が腫れ上がったり、全身に菌が回ったりするリスクがあるため、神経を取り除く決断をします。

3. 神経を残すための最後の砦「歯髄温存療法」とは

「深い虫歯だけど、なんとか神経を残したい」
そのような場合、条件が合えば「歯髄温存療法(覆髄処置)」という選択肢があります。

 

これは、虫歯を慎重に取り除いた後、神経が露出してしまった部分に「MTAセメント」などの生体親和性が高く殺菌作用のある薬剤を詰め、神経を保護して封鎖する方法です。
成功すれば神経を温存できますが、適応には限りがあり、治療後に痛みが引かない場合は、最終的に根管治療へ移行することもあります。「まずは残す可能性に賭けてみる」という治療法とお考えください。

4. 「抜く」は悪ではない?根管治療が必要になる本当の理由

「神経を取る=歯が死ぬ」というイメージから、根管治療を拒む方もいらっしゃいますが、必要なタイミングで適切に処置を行うことは、決して悪いことではありません。

 

すでに細菌に感染して壊死してしまった神経を放置することこそが、最も危険です。
根管の中が細菌の巣窟となり、根の先から毒素が溢れ出し、歯を支える骨を溶かしてしまいます(根尖性歯周炎)。こうなると、最悪の場合は抜歯に至ります。

 

根管治療(こんかんちりょう)とは、汚染された神経や細菌を徹底的に取り除き、歯の内部を洗浄・消毒して、「歯を抜かずに使い続けられる状態にリセットする」ための精密な治療なのです。

5. 治療は何回かかる?中断厳禁の「根管治療」ステップ

根管治療は、患者さまにとっても通院回数がかかり、根気のいる治療です。しかし、一つひとつの工程には意味があります。

 

感染源の除去・拡大

まずは汚染された神経を専用の器具(ファイル)で取り除き、薬液が届きやすいように神経の通り道を広げます。

 

洗浄・消毒(ここが重要!)

薬剤を使って根の中を洗浄し、細菌を死滅させます。一度で無菌状態にするのは難しいため、数回に分けて薬の交換を行うのが一般的です。

 

根管充填(こんかんじゅうてん)

痛みや膿が治まり、きれいになったことを確認したら、空洞になった根の中に「ガッタパーチャ」というゴムのような防腐剤を隙間なく詰めて密閉します。

 

【ご注意ください】
治療の途中で「痛くなくなったから」と通院を中断してしまうのが一番危険です。仮のフタのまま放置すると、隙間から新たな細菌が入り込み、治療前より状況が悪化して、抜歯しか選択肢がなくなることもあります。必ず最後まで通い切ってください。

6. 実はここが一番大事。再発を防ぐ「被せ物」の選び方

根管治療が終わっても、それで安心ではありません。実は、治療後の歯の寿命を左右するのは、その上の「土台」と「被せ物(クラウン)」の精度です。

 

どれだけ根の中をきれいにしても、被せ物の隙間から唾液(細菌)が入り込めば、再感染を起こしてしまいます。
また、神経を失った歯は脆くなっているため、噛む力に耐えられるよう、適切な「土台(ファイバーコアなど)」で補強し、精度の高い被せ物でしっかりと蓋(シールド)をする必要があります。

 

当院では、再発リスクを抑えるために、適合の良いセラミック治療や、歯ぎしりがある方へのマウスピース(ナイトガード)の併用など、治療後の生活まで見据えたご提案をしています。

7. よくあるご質問(痛み・回数・歯の寿命について)

Q. 治療中や治療後に痛みはありますか?
A. 治療中は麻酔を使いますので痛みはありません。治療後、麻酔が切れた際や、根の先に薬が届いた刺激で数日間ズーンとした痛みや、噛んだ時の違和感が出ることがありますが、徐々に落ち着いていきます。我慢できない痛みや腫れがある場合は、すぐにご連絡ください。
Q. 根管治療は何回くらいかかりますか?
A. 根の形や汚れ具合によりますが、通常は3回〜5回程度かかることが多いです。再発させないための丁寧な洗浄・消毒には、どうしても時間が必要です。
Q. 神経を取ったら、その歯はもう長持ちしないのですか?
A. 確かに健康な歯に比べれば強度は落ちますが、適切な根管治療と、精度の高い被せ物を行えば、その後10年、20年と機能させることは十分に可能です。「神経を取ったら終わり」ではなく、「そこからどう守るか」が大切です。

8. まとめ:その場の痛みだけでなく、10年後の歯を見据えて

歯の神経は、一度失うと二度と元には戻りません。
だからこそ、私たちは「残せる可能性」を最後まで探ります。しかし同時に、見極めを誤って放置し、歯そのものを失うリスクも避けなければなりません。

 

「痛いのは嫌だからとりあえず抜いて」でもなく、「絶対に抜きたくない」と固執するのでもなく、今のあなたの歯の状態にとって「何がベストなのか」を、冷静に、医学的な根拠に基づいて判断することが大切です。

 

亀戸で根管治療や、神経を残す治療についてお悩みの方は、亀戸WADA歯科・矯正歯科へご相談ください。
現在の状況をレントゲンやCTで詳しく診断し、メリット・デメリットを含めて丁寧に説明させていただきます。一緒に、あなたの大切な歯の未来を考えていきましょう。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
『亀戸WADA歯科・矯正歯科』
住所:東京都江東区亀戸1丁目31−7
TEL:03-5875-2222

2025.10.03更新

歯を白くしたいならどっち?「クリーニング」と「ホワイトニング」の決定的な違いを歯科医が解説

「最近、歯の黄ばみが気になってきたので、白くしたいんです」
「まずはクリーニングを受ければ、真っ白になりますか?」

 

診療室で患者さまとお話ししていると、このようなご質問を非常によくいただきます。
「歯をきれいにする」という意味では同じゴールを目指しているように見えますが、実は「クリーニング」と「ホワイトニング」は、目的も、アプローチ方法も、仕上がりの色も全くの別物です。

 

こんにちは。亀戸WADA歯科・矯正歯科、院長の和田です。
この2つの違いを正しく理解していないと、「せっかくお金をかけたのに、思ったほど白くならなかった」というミスマッチが起きたり、逆に「必要のない施術を受けてしまった」という後悔につながったりすることがあります。

 

この記事では、あなたが今求めているのは「汚れ落とし」なのか、それとも「漂白」なのかを見極めるための判断基準と、それぞれのメリット・デメリットについて、専門家の視点で分かりやすく整理しました。
鏡を見ながら、「自分の歯にはどっちが必要かな?」とシミュレーションしながら読んでみてください。

目次

1. 窓ガラスで例えると?2つの決定的な違い

専門的な解説に入る前に、まずはイメージしやすいように「窓ガラス」に例えてご説明します。

 

クリーニング = 「窓拭き」

長い間、雨風にさらされてドロドロになった窓ガラスを想像してください。雑巾や専用の洗剤を使って表面の汚れをきれいに拭き取り、ガラス本来の透明感を取り戻す作業です。

 

ホワイトニング = 「ガラスの交換(加工)」

窓拭きをしても、ガラスそのものが元々少し茶色っぽかったり、経年劣化で黄ばんでしまったりしている場合、拭くだけではそれ以上白くなりませんよね。
ガラスの素材そのものに働きかけて、曇りガラスを透明ガラスに変えたり、色味を明るくトーンアップさせたりするのがホワイトニングです。

 

つまり、「表面の汚れ」を落とすのがクリーニング、「歯そのものの色」を変えるのがホワイトニングです。
この違いを押さえておくだけで、ご自身に必要な施術が見えてきます。

2. 「クリーニング」の正体:汚れを落として"本来の姿"に戻す

歯科医院で行うクリーニングは、専門用語で「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」などと呼ばれます。
毎日歯磨きをしていても、タバコのヤニ、コーヒーや紅茶による着色(ステイン)、そして歯石は少しずつ蓄積していきます。これらは一度ついてしまうと、ご自宅のブラッシングで落とすことは不可能です。

 

クリーニングでは、専用の機器(超音波スケーラーやエアフローなど)を使って、これらの汚れを物理的に弾き飛ばし、除去します。

 

【クリーニングで得られる効果】

  • 茶渋やヤニ汚れがなくなり、清潔感が出る。
  • 歯の表面がツルツルになり、新たな汚れがつきにくくなる。
  • 歯周病や口臭の予防になる。

 

ただし、歯が元々持っている色(象牙質の色)以上に白くすることはできません。

 

「昔はもっと白かったのに、最近くすんできた」という方であれば、クリーニングをするだけで「あ、自分の歯はこんなに白かったんだ!」と感動されることも少なくありません。

3. 「ホワイトニング」の正体:薬剤の力で"本来以上の白さ"へ

一方、ホワイトニングは「過酸化水素」や「過酸化尿素」といった薬剤を使用し、化学反応によって歯を白くします。
歯の表面のエナメル質構造に作用し、光の乱反射を利用して歯を白く見せたり、内部の色素を分解してトーンを上げたりします。

 

【ホワイトニングの種類】

 

オフィスホワイトニング(院内で行う)

高濃度の薬剤と特殊な光を使用し、短期間で一気に白くします。「結婚式までに白くしたい」といった急ぎの方に向いています。

 

ホームホワイトニング(自宅で行う)

専用のマウスピースに低濃度のジェルを入れ、毎日数時間装着します。時間はかかりますが、薬剤がじっくり浸透するため、透明感のある自然な白さになりやすく、色戻りもしにくいのが特徴です。

 

生まれつき歯が黄色っぽい方や、加齢によって歯が黄ばんでしまった方は、クリーニングでは限界があるため、こちらのホワイトニングが必要になります。
※ただし、詰め物や被せ物(人工歯)の色を変えることはできません。

4. どっちから始める?歯科医が「まずはクリーニング」を勧める理由

「手っ取り早く白くしたいから、いきなりホワイトニングをしたい」
そのお気持ちはよく分かりますが、当院では「まずはクリーニングから」という手順を基本としています。これには明確な理由が2つあります。

 

薬剤の効果を最大化するため

歯の表面に汚れや歯石がついたままホワイトニング剤を塗っても、汚れがバリアになってしまい、薬剤が歯に浸透しません。ムラのないきれいな白さに仕上げるためには、キャンバス(歯の表面)を整える下準備が不可欠です。

 

「実はホワイトニング不要だった」と気づくケースがあるため

ご自身では「歯が黄色い」と思っていても、実は頑固な着色汚れがついているだけだった、というケースが多々あります。その場合、保険診療や安価な自費クリーニングだけで十分に満足のいく白さを手に入れられます。

 

無駄なコストをかけないためにも、まずはプロによるクリーニングでお口をリセットし、「本来の色」を確認してから、さらに白さを求めるかどうかを判断するのが最も賢い方法です。

5. 「しみるのが怖い」方へ。痛みをコントロールするプロの工夫

ホワイトニングに興味はあるけれど、「知覚過敏で歯がしみるのが怖い」という方も多いのではないでしょうか。
確かに、薬剤の作用で一時的に神経が敏感になり、「キーン」という痛みが出ることがあります。

 

しかし、歯科医院で行うホワイトニングは、以下のような方法で痛みをコントロールすることが可能です。

 

事前の診査診断

虫歯や、歯の根元が削れている部分(くさび状欠損)、目に見えないヒビがないかを事前にチェックし、痛みが出そうな部分は保護します。

 

薬剤の濃度調整

患者さまの歯の厚みや質に合わせて、薬剤の強さを調整します。

 

知覚過敏抑制剤の使用

施術中や施術後に、しみるのを抑えるお薬(フッ素や硝酸カリウムなど)を塗布してケアします。

 

「痛いのは絶対に嫌」という場合は、効果は穏やかですが刺激の少ないホームホワイトニングから始めるなど、プランを調整することも可能ですので、遠慮なくご相談ください。

6. まとめ:あなたの「なりたい白さ」に合わせて選びましょう

最後に、選び方のポイントをまとめます。

 

  • 「歯の表面の茶色い汚れやヤニを落としたい」 → クリーニングを選びましょう。健康面でのメリットも大きいです。
  • 「芸能人のように、自分の歯の色以上に白く輝かせたい」 → クリーニングの後に、ホワイトニングを行いましょう。
  • 「自分に何が必要か分からない」 → まずは歯科医院で相談し、クリーニングを受けて本来の色を確認しましょう。

 

歯が白いと、顔色が明るく見え、清潔感が増し、何より笑顔に自信が持てるようになります。
「私の歯、もう少し白くなるかな?」と思ったら、まずはプロの目による診断を受けてみませんか?

 

亀戸でクリーニングやホワイトニングをご検討中の方は、亀戸WADA歯科・矯正歯科へお任せください。
あなたの歯質やご希望に合わせて、無理なく効果的な「白い歯プラン」をご提案させていただきます。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

江東区亀戸駅から徒歩5分の歯医者・歯科
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TEL:03-5875-2222

2025.09.19更新

「親知らず」は抜くべき?残すべき?後悔しない判断基準とベストな時期を院長が解説

「親知らずが生えてきたけれど、痛くないからこのままでいいかな…」
「抜くのは痛そうだし、顔が腫れるのも怖いから先延ばしにしたい」

 

そんなふうに迷いながら、何年も過ごしている方は決して少なくありません。
歯科医師として正直にお話ししますと、親知らずは必ずしも「悪者」ではありません。条件さえ整えば、抜かずに一生を共にできるケースも確かに存在します。

 

こんにちは。亀戸WADA歯科・矯正歯科、院長の和田です。
私が日々の診療で最も懸念しているのは、親知らずそのものの痛みよりも、「様子を見過ぎたことによって、手前の大切な奥歯がダメになってしまうこと」です。
親知らずの抜歯は、単にその歯を処分する作業ではありません。お口全体の健康を長期的に守るための「戦略的な選択」です。

 

この記事では、どのような場合に抜歯すべきかという明確な基準から、少しでも楽に抜けるタイミング、そして術後の生活への影響を抑えるコツまで、診療室で患者さまに説明している内容を余すことなくお伝えします。
「怖い」というイメージだけで判断を先送りせず、ご自身の歯を守るための正しい知識を持ち帰ってください。

目次

1. その親知らず、本当に「様子見」で大丈夫?潜んでいるリスク

親知らずに関する最大の誤解は、「痛くなければ問題ない」という思い込みです。
もちろん、まっすぐ綺麗に生えていて、上下でしっかり噛み合っているなら問題ありません。しかし、現代人の顎は小さくなっているため、多くの親知らずはスペースが足りず、斜めに生えたり、歯ぐきの下に埋まったりしています。

 

ここで一番怖いのは、親知らずそのもののトラブルではありません。「手前の歯(第二大臼歯)」を道連れにしてしまうことです。
中途半端に生えた親知らずと手前の歯の間には、深いポケット(隙間)ができやすく、ここに汚れが溜まります。すると、気づかないうちに手前の歯の後ろ側が深い虫歯になったり、歯周病で骨が溶かされたりしてしまいます。
「親知らずが痛いと思って来院したら、実は手前の大切な奥歯がボロボロで、2本とも抜かなければならなくなった」――これは歯科医として最も避けたい悲劇です。

2. 歯科医が「抜いたほうがいい」と判断する3つのサイン

では、具体的にどのような状態なら抜歯を決断すべきなのでしょうか。私は主に以下の3つの観点から判断しています。

 

① 智歯周囲炎(ちししゅういえん)を繰り返している

疲れた時や体調が悪い時に、奥歯の歯ぐきが腫れたり、膿が出たりした経験はありませんか?これは親知らず周りの細菌感染です。一度治まっても、原因である「汚れが溜まりやすい構造」が変わらない限り、何度でも再発し、徐々に悪化します。

 

② レントゲンで「手前の歯」への悪影響が見える

親知らずが真横を向いていて手前の歯に食い込んでいる場合や、すでに手前の歯との間に虫歯の影が見える場合は、迷わず抜歯をお勧めします。手前の歯を守ることが最優先だからです。

 

③ 歯列矯正を検討している、または行った

矯正治療で綺麗に並べた歯並びが、親知らずが押す力によって再び崩れてしまう(後戻り)リスクがある場合や、歯を動かすスペースを確保するために抜歯が必要になることがあります。

3. 逆に「残してもいい」のはどんな時?温存の条件

すべての親知らずを抜くわけではありません。以下の条件が揃っていれば、「おとなしい同居人」として残す選択も十分にあり得ます。

 

完全にまっすぐ生えて機能している

上下の親知らずが正常に噛み合い、歯磨きも問題なく届いている場合。

 

完全に骨の中に埋まっている

骨の深い位置に完全に埋まっていて、手前の歯に影響を与えず、嚢胞(のうほう)などの病変もない場合。

 

将来の「再利用」の可能性がある

状態の良い親知らずは、将来他の歯を失った際に、そこに移植(歯牙移植)して使える可能性があります。「スペアタイヤ」として温存する考え方です。

 

ただし、残す場合は「完璧な歯磨き」と「定期的なレントゲンチェック」が必須条件になります。

4. 抜くならいつ?「20代前半」がベストと言われる医学的理由

「いつか抜くなら、早いほうがいい」とよく言われますが、これには明確な医学的根拠があります。

 

骨の柔らかさ

20代前半くらいまでは、顎の骨に弾力があり、比較的柔らかいです。そのため、抜歯の際に歯が抜けやすく、身体への侵襲(ダメージ)が少なくて済みます。30代、40代と年齢を重ねると骨が硬くなり、歯と骨が癒着することもあるため、抜歯の難易度が上がり、術後の負担も大きくなりがちです。

 

回復力(治癒力)の違い

若いほうが細胞の活性が高く、傷口の治りや骨の回復が早いです。

 

炎症がない時期(間欠期)を狙う

「痛い時に抜いてほしい」と来院される方が多いのですが、炎症が強い時は麻酔が効きにくく、出血も多くなりがちです。まずは薬で炎症を散らし、落ち着いたタイミング(間欠期)で抜くのが、最も痛くない賢い抜き方です。

5. 安全な抜歯のために:レントゲンとCT診断の重要性

親知らずの根っこは複雑な形をしており、近くには太い神経(下歯槽神経)や血管が通っています。
安全に抜歯を行うためには、事前の「地図作り」が欠かせません。

 

当院では、通常のレントゲン(パノラマ)に加え、必要に応じて「歯科用CT」による撮影を行います。
レントゲンは平面(2次元)ですが、CTは立体(3次元)です。「神経まであと何ミリの距離があるか」「根っこがどちらに曲がっているか」を正確に把握することで、神経麻痺などのリスクを極限まで回避し、スムーズな手術計画を立てることができます。

6. 術後の「痛み・腫れ」と上手に付き合うためのケア方法

抜歯後、「どのくらい腫れますか?」という質問をよくいただきます。
上の親知らずはあまり腫れませんが、下の親知らず、特に骨を削る必要がある場合は、アメ玉を含んだくらいに腫れることがあります。これは体が治そうとする正常な免疫反応で、通常2〜3日がピーク、1週間程度で落ち着きます。

 

術後のトラブルを防ぐために、以下の点を守ってください。

 

強いうがいをしない(ドライソケット予防)

抜歯後の穴には、血の塊(餅のようなもの)ができて蓋となり、骨を守りながら治っていきます。強くうがいをしてこの蓋が取れてしまうと、骨が剥き出しになる「ドライソケット」という激痛を伴う状態になります。当日は血の味がしても、軽く吐き出す程度に留めてください。

 

冷やしすぎない

濡れタオルで軽く冷やす程度はOKですが、氷などでキンキンに冷やし続けると血行が悪くなり、かえって治りが遅くなります。

 

喫煙・激しい運動・飲酒は控える

これらは血流を変化させ、出血や痛みの原因になります。特にタバコは毛細血管を収縮させ、治癒を著しく阻害するので、数日は我慢してください。

7. よくあるご質問(仕事・運動・費用について)

Q. 仕事は休んだほうがいいですか?
A. デスクワークであれば翌日から可能ですが、大事な会議やプレゼンがある日は避けたほうが無難です。腫れる可能性がある下の親知らずの場合は、念のため抜歯翌日はゆっくり過ごせるスケジュールをお勧めします。
Q. 一気に4本抜けますか?
A. 大学病院などで全身麻酔をして行う場合は可能ですが、当院のような一般歯科(局所麻酔)では、食事の不便さを考慮して、片側ずつ(右の上下→治ったら左の上下)分けて抜くことを推奨しています。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 保険適用です。生え方によって異なりますが、3割負担の方で、簡単な場合で1本数千円程度、骨を削るなどの処置が必要な場合でも1本5,000円〜1万円程度が目安です(CT撮影代やお薬代を含む)。

8. まとめ:迷ったら「画像診断」だけでも受けてみましょう

親知らずを抜くかどうかは、人生の中でも勇気のいる決断だと思います。
だからこそ、自己判断やネットの情報だけで悩まず、まずは歯科医院で現状を正しく把握することから始めてみませんか?

 

「レントゲンを撮ったら、意外とまっすぐで抜かなくて良かった」ということもありますし、逆に「今のうちに抜いておけば、将来のリスクを回避できる」と分かって安心される方もいます。

 

亀戸で親知らずの抜歯や、口腔外科治療についてのご相談なら、亀戸WADA歯科・矯正歯科へお任せください。
最新のCT設備と豊富な経験をもとに、あなたの生活スタイルに合わせた「無理のない、痛みの少ない治療計画」をご提案いたします。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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TEL:03-5875-2222

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