予防の大切さ

予防治療

予防治療について

当院では、予防治療に重点を置き、患者さまが健康な口腔環境を維持できるようサポートしています。

予防と一般歯科の垣根をなくし、治療の必要性を減らすことを目標としています。

特にお子さまの予防に力を入れ、定期的なクリーニングを習慣化することで、虫歯や歯周病のリスクを抑えた口腔環境を目指しています。

当院の小さな患者さまには、定期クリーニングプログラムをご用意しております。

このプログラムは3歳から14歳くらいまでのお子さまを対象としており、成人後も虫歯ゼロを維持することを目標としています。

プログラムでは、口腔内の成長を定期的に観察し、必要に応じて部分矯正のご提案を行うこともあります。

早い段階での矯正治療により、大人になってから本格的な矯正治療を避けられるケースもあります。

また、虫歯予防として歯磨き指導を行い、デンタルフロスや歯間ブラシの正しい使い方も学んでいただけます。

これにより、日常のケアを効率的に行えるようサポートします。

予防治療の重要性

予防治療の目的は、虫歯や歯周病になりにくい口腔内環境を作ることにあります。

仮に発症しても、早期発見が可能になるため、最小限の治療で済ませることができます。

小さい頃から予防の習慣を身につけることで、正しいケアの方法を学び、歯の健康寿命を大きく延ばすことができます。

 

KEEP28とは?
永久歯は親知らずを除き、全部で28本あります。

しかし、自分の歯の本数や状態を正確に把握している方は意外と少ないのが現状です。

自身の歯の状態を知ることが、予防歯科の第一歩となります。

 

「KEEP28」は予防歯科の社会的取り組み
KEEP28とは、永久歯を28本すべて健康な状態で保つことを目指す取り組みです。

主な目的は以下の通りです:

・ 一生自分の歯で生活すること
・ 今後も歯を失うことなく健康を維持すること


近年では「8020運動(80歳で20本以上の歯を保つ)」が広く知られていますが、平均寿命が延びる中で、KEEP28を目指すことがより重要と言えるでしょう。

海外に比べて低い日本の予防歯科意識

ライオン株式会社の調査(2014年)によると、「直近1年間で歯の健康診断のために歯医者に行った回数は?」という質問で、スウェーデンでは「1回」、アメリカでは「2回」と答えた人が最も多い結果となりました。

一方で、日本では「0回」と答えた人が最も多く、その割合は57.5%に達しています。

つまり、日本人の約2人に1人以上が、定期的な歯科検診を受けていないのが現状です。

調査手法や回答者の属性によって多少の差異があるかもしれませんが、これらの結果から「日本では予防歯科への意識がまだ十分に浸透していない」と言えるでしょう。

また、スウェーデンやアメリカと比べても、日本人が歯科を訪れる目的自体が異なっている点も大きな特徴です。

(出典:「日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.1」ライオン㈱)

 

通院目的も異なる|予防か治療か

歯医者を訪れる目的について、国ごとに大きな違いが見られます。
スウェーデンやアメリカでは、「歯の健康診断」が目的である人が最も多く、スウェーデンでは70.4%、アメリカでは64.5%の人がその理由を挙げています。

一方で、日本では「虫歯を治すため」が最も多く、66.6%の人が治療を目的に歯科医院を訪れています。

この違いは、歯科医療に対する意識や習慣の違いを如実に反映しています。

さらに、具体的な施術内容に目を向けると、以下のような結果が得られています:

・ スケーリング(歯石除去)
  スウェーデン:67.1%
  アメリカ:44.9%
  日本:42.3%

・ 歯のクリーニング
  アメリカ:57.7%
  スウェーデン:35.0%
  日本:21.4%

これらのデータからも分かる通り、スウェーデンやアメリカでは予防ケアの一環として定期的に歯医者を訪れる人が多い一方で、日本では「治療のため」に訪れる人が多いことが分かります。

 

平均通院回数の違い

「直近1年間に歯医者に行った回数(理由を問わない)」という観点では、以下の結果が得られています:

・ 日本:4.6回
・ アメリカ:2.6回
・ スウェーデン:2.0回


これを見ると、日本の通院回数が他国よりも多いことが分かります。

しかし、この背景には、日本では予防ではなく治療のために歯医者を訪れる頻度が高いという実態があります。

例えば、スウェーデンやアメリカでは予防の意識が強く、虫歯や歯周病が進行する前にケアを行うため、通院の必要性が結果的に少なくなる傾向があります。

一方で、日本では予防が不十分なため、虫歯や歯周病が進行した段階で治療を受ける人が多く、その結果、通院回数が増えるという構図が見て取れます。

 

予防歯科の意識改革が必要

スウェーデンやアメリカに比べ、日本では予防歯科への意識が低い理由として、以下のような要因が考えられます:

 

1. 文化や習慣の違い
欧米諸国では、幼い頃から歯科検診を受ける習慣が定着しており、「予防は治療よりも重要」という意識が広く浸透しています。

一方で、日本では「痛くなったら歯医者へ行く」という考え方が主流です。

 

2. 保険制度の影響
日本では歯科治療に健康保険が適用されることが多く、治療費の負担が比較的軽いため、「治療を受ければいい」と考える傾向があると言われています。

これに対し、アメリカやスウェーデンでは予防を優先する方が経済的な負担を軽減できるという意識が強いです。

 

3. 情報不足
日本では、予防歯科の重要性やメリットに関する情報がまだ十分に共有されていないことが原因として挙げられます。

 

まとめ|予防歯科の普及がもたらすメリット

これらのデータを踏まえると、予防歯科の普及が日本で急務であることが分かります。

1. スウェーデンやアメリカでは、歯科検診を定期的に受けている人の割合が非常に高い。
2. 日本では「治療」が主な通院理由であるのに対し、スウェーデンやアメリカでは「予防」が目的。
3. 日本の平均通院回数が多いのは、予防ではなく治療のために通院する人が多いから。

予防歯科の普及は、通院回数を減らすだけでなく、長期的な健康や経済的負担の軽減にもつながります。
当院では、予防歯科の重要性を広めるため、患者さま一人ひとりに寄り添った予防ケアを提案しています。

ぜひ、未来の健康を守る第一歩として、定期検診を習慣化してみてはいかがでしょうか?

(出典:「日本・アメリカ・スウェーデン 3カ国のオーラルケア意識調査 Vol.2」ライオン㈱)

予防治療のメリット

① 歯の寿命を延ばせる
歯は、一度失うと再生することはありません。

また、抜歯はもちろんのこと、治療で歯を削ることも寿命を縮める原因になります。

予防治療の重要な目的は、治療を必要としない健康な状態を維持し、歯を削らずに済むようにすることです。

歯を失うと、食事中に違和感を感じたり、食べられるものが制限されることがあります。

食事を十分に楽しむためには、歯を欠損させないための日々のケアが不可欠です。

さらに、食生活の充実は「QOL(生活の質)」を向上させる要素の一つでもあります。

 

② 健康寿命を延ばせる
日本の平均寿命は男女ともに80歳を超えていますが、重要なのは「健康寿命」をいかに延ばすかです。

健康寿命とは、介護を必要とせず自立した生活を送れる期間を指します。

健康寿命を延ばすには、歯の健康が大きな役割を果たします。

多くの歯を残している人ほど、健康寿命が長いという研究結果も報告されています。

予防治療に取り組むことで、歯の健康を維持し、生活の質を高めることが可能です。

 

③ 全身疾患の予防
虫歯や歯周病は、口腔内だけの問題ではなく、全身の健康にも影響を及ぼします。

特に、歯周病菌が肺に侵入して発症する「誤嚥性肺炎」は、高齢者にとって重大なリスクです。

さらに、歯周病菌の毒素が動脈硬化を促進し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めることも知られています。

また、糖尿病との相互関係も指摘されており、特に疾患を抱える方や高齢者は、予防治療を重視することが必要です。

 

【認知症のリスク軽減】
歯の本数と認知症のリスクには深い関係があるとされています。

歯の本数が減少すると、脳の海馬や前頭葉の容積が小さくなり、認知症になる可能性が高まることが分かっています。

例えば、歯が20本未満で、入れ歯やインプラントをしていない人は、認知症のリスクが約2倍になるというデータもあります。

歯の健康を守ることは、脳の健康を守ることにも繋がります。

 

④ 病気の早期発見
虫歯や歯周病は、症状が現れた時点で既に進行している場合が多く、完治が難しいことがあります。

治療で改善はできても、歯の寿命を縮めることにつながります。

予防治療に定期的に通うことで、症状が現れる前に虫歯や歯周病を発見し、早期に対処することが可能です。

このようにして、患者さまの負担を最小限に抑えながら、歯の健康を守ることができます。

また、予防治療では歯石の除去も行い、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。

 

⑤ 痛みを抑えた治療
予防治療を受けていても、虫歯ができる可能性を完全に排除することはできません。

しかし、予防に取り組んでいれば、虫歯を早期に発見できるため、症状が進行する前に簡単な処置で治療が完了することが多いです。

小さな虫歯であれば、麻酔を使用せず痛みの少ない治療が可能です。

このように、患者さまの負担を軽減するとともに、治療費や通院回数も抑えられるメリットがあります。

 

⑥ 経済的負担を軽減
予防治療は、年に数回の通院が必要ですが、定期的に検診を受ける方が、虫歯や歯周病が悪化してから治療を受けるよりも経済的な負担を減らすことができます。

さらに、治療期間が短縮されることで、1回あたりの治療時間も削減できます。

予防ケアを習慣化することで、全身の健康を維持し、結果的に医療費の負担を軽減することができます。

 

⑦ 審美性を保てる
予防治療では、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)という方法を用いて歯の清掃を行います。

この施術により、歯の表面に付着した着色汚れや歯垢を徹底的に除去します。

施術後の歯はツルツルとして、自然な白さを取り戻すことができます。

予防治療は、口腔内の健康だけでなく、審美性の向上にも貢献します。

口腔内を健康に保つ方法

歯磨き

当院では、歯科衛生士が患者さまの歯並びや噛み合わせ、口腔内の状態に合わせた歯磨き方法を丁寧に指導しています。

毎日欠かさず行う歯磨きこそ、正しい方法を習得することが重要です。

正しい歯磨きを続けることで、清潔で爽快な口腔環境を日々実感していただけます。

歯磨きの大切さやその効果を実感することで、自然とケアへの意識も高まるでしょう。

 

定期健診

定期的にご来院いただくことで、口腔内の健康状態を詳しくチェックします。

虫歯や歯周病の有無を確認するのはもちろん、歯垢の除去やクリーニングも行い、口腔環境を整えるお手伝いをしています。

定期的な健診は、口腔内の異常を早期に発見し、症状が進行する前に対処するための鍵となります。

 

検査・診断
当院では、口腔内全体を詳細に把握するため、レントゲン撮影を行います。

肉眼では確認できない部位も診断することで、より正確な判断を可能にします。

また、歯周病の検査も重要です。

歯茎の状態や歯槽骨の健康を専用器具やレントゲンで確認し、進行状況に応じた適切な治療を提案いたします。

 

プロフェッショナルケア


スケーリング
専用の超音波スケーラーを使用し、歯石を効果的に分解・除去します。

この方法は、歯石による口腔トラブルを防ぐための基本的なケアです。

 

PMTC
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科衛生士や歯科医師が専用器具と薬品を用いて行う歯の徹底清掃です。

日々の歯磨きだけでは取りきれない汚れや歯垢を、隅々までしっかりと除去します。

仕上げに歯の表面を研磨し、着色汚れや歯垢が付着しにくい状態に整えます。

この施術は、虫歯・歯周病予防に効果的であると同時に、審美的な面でも歯の健康を保ちます。

 

メリット
・ 虫歯や歯周病の予防効果
・ 自然な白さの維持
・ 口臭予防


デメリット
・自費診療になる場合がある
・汚れの多い場合は施術時間がかかる
・一部の歯科医院では対応していない


フッ素塗布
フッ素には、初期段階の虫歯を修復する働きや、虫歯菌の活動を抑える効果があります。

また、歯のエナメル質を強化するため、虫歯予防には欠かせないケアの一つです。

 

当院のメンテナンスに対する考え方

日常的に使用する口腔内を守るための定期的なチェックは、自動車の車検に似ています。

口腔内に異常がないか、噛み合わせが適切かを確認することで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

当院の予防メンテナンスでは、歯石除去や歯ブラシ指導だけでなく、患者さま一人ひとりの未来の健康を見据えた総合的なケアを提供しています。

これにより、安心して長く健康な口腔環境を維持することが可能です。

GBT(Guided Biofilm Therapy)とは?

GBTについて

GBTは、「歯周病治療」や「予防メンテナンス」における新しいアプローチとして注目されています。

このシステムは、歯科医療の先進国であるスウェーデンで生まれました。

従来の歯面清掃や歯周病治療とは異なり、患者さまの身体への負担を最小限に抑えながら、高い効果を実現することを目的としています。

当院でのGBTメンテナンス

当院では、「エアフロー プロフィラキシスマスター」というスイス製の最新機器を使用してGBTを行っています。

この装置は、歯石や着色汚れ、バイオフィルム(歯の表面に付着した細菌膜)を効率的に除去するための専用マシンです。

特許技術に基づいて開発されており、従来の方法に比べて患者さまの負担を大幅に軽減します。

 

GBTの特徴

従来の歯周病治療では、歯石除去が主な目的とされてきました。

一方でGBTでは、歯周病や虫歯の原因となる「バイオフィルム」を徹底的に取り除くことに重点を置いています。

 

バイオフィルムとは?
バイオフィルムは、歯の表面や歯肉に付着するネバネバした細菌膜です。

この膜には多くの細菌が含まれ、歯周病や虫歯の発生リスクを高めます。

バイオフィルムは非常に頑固で、通常の歯磨きや流水だけでは完全に除去することが難しいものです。

 

GBTでは、エアフローを使用したジェットクリーニングでバイオフィルムを効果的に除去します。

この方法は、歯や歯肉への負担がほとんどなく、患者さまに痛みを感じさせることもありません。

また、研磨剤や抗菌剤、消毒液を使用しないため、安全性も非常に高いのが特徴です。

 

GBTの適応範囲
GBTは以下のような状態に対応しています:

 

・ 天然歯のメンテナンス
・ インプラント周囲のクリーニング
・ 審美補綴物のケア
・ 矯正装置を装着している患者さま
・ お子さまの虫歯予防


このように、多岐にわたる状況に対応可能な柔軟性もGBTの大きな魅力です。

GBTに期待できる効果

①健康な歯質の維持
エアフローを活用することで、エナメル質や象牙質、歯肉などの歯科組織を健全な状態に保つことができます。

虫歯や歯周病の予防にも効果的です。

 

②虫歯の予防
バイオフィルムを取り除くことで、虫歯や歯周病の原因を未然に防ぎます。

特にお子さまの虫歯リスクを軽減するためにも効果的です。

 

③矯正治療中の口腔ケア
矯正装置を使用している方は、装置が原因で歯磨きがしにくい部分にバイオフィルムが溜まりやすくなります。

GBTを活用することで、これらの箇所も安全かつ確実に清掃できます。

 

④歯肉の退縮を防ぐ
バイオフィルムの定期的な除去は、歯肉の退縮を抑える効果があります。

また、補綴物周辺の清掃も容易になり、審美性の維持にも繋がります。

GBTの流れ

1. 診査
歯肉や歯の状態を詳細にチェックし、口腔内全体のコンディションを確認します。

 

・ 歯周炎、歯肉炎、虫歯の有無
・ 粘膜炎やインプラント周囲炎の状態
・ その他の異常がないかを確認


診査の際には、必要に応じて洗口液(例:リステリン)を使用して口腔内を清潔に保ちます。

 

2. 染め出し
バイオフィルム(細菌膜)を目で確認できるよう、専用の染色液で歯の表面を染め出します。

染め出したバイオフィルムは、患者さまに直接ご覧いただけます。

この工程により、バイオフィルム除去作業の目安を明確化します。

また、染め出し後は歯石の検知が容易になります。


3. 患者さまへの指導
予防ケアの大切さをお伝えし、日常的なセルフケアをより効果的に行えるようサポートします。

 

・ 歯ブラシの使い方
・ デンタルフロスや歯間ブラシの使用方法
・ その他、患者さま一人ひとりに適したケア方法を指導


これにより、患者さまの予防意識を高め、より良い口腔環境の維持を目指します。

 

4. エアフロー
エアフローを使用し、歯肉縁上および歯肉縁下のバイオフィルムや着色汚れを取り除きます。

初期段階の歯石や強固な着色汚れも除去可能です。

天然歯、補綴物、インプラントにも安全に対応できます。

使用するのは平均粒径14μmのプラスパウダーで、歯肉縁下4mmまでの清掃が可能です。

さらに、レモン風味のパウダーを使用することで、エナメル質に付着したしつこい着色汚れも効果的に除去します。

 

5. ペリオフロー(歯肉縁下の清掃)
歯周ポケット内に入り込んだバイオフィルムを専用ノズルを使って取り除きます。

歯肉縁下4~9mmの深いポケットにも対応。

天然歯だけでなく、根分岐部やインプラント周囲の清掃も行います。

ノズルの目盛りを確認しながら、安全に清掃を進めます。


6. チップPSとスマートピエゾンによる清掃
残った歯石を低侵襲で取り除きます。

・ ミニキュレット:10mmを超える深いポケットに使用
・ チップPS:歯肉縁上および縁下10mmまでの清掃に適応
・ チップPI:修復物やインプラント周囲の清掃に使用


これらのツールを駆使し、細部まで徹底的に清掃します。

 

7. 最終確認(指差しチェック)
すべての工程が終了した後、仕上がりを確認します。

バイオフィルムや歯石が完全に除去されているかを確認。

必要に応じて、フッ素塗布を行い、歯面を保護します。

最後に虫歯や歯周病の有無を診断します。


8. リコール予約(次回のメンテナンス)
患者さま一人ひとりのリスクに応じて、次回のメンテナンス時期を決定します。

リコール時期を提案し、患者さまのスケジュールに合わせて予約を設定します。

最後に、治療やケアに関する評価を患者さまからいただき、必要に応じて次回のプランを調整します。

これまでのメンテナンスとの違い

1. 低侵襲である
GBTは、エアフローと呼ばれるジェットクリーニング技術を用いて、バイオフィルムを効果的に除去します。

この方法は、歯や歯肉に対する負担が少なく、痛みをほとんど伴いません。

また、象牙質やインプラント、被せ物などを傷つけるリスクがないため、従来の方法で不快感を感じていた患者さまにも安心して受けていただけます。

 

2. バイオフィルムの除去に重点を置く
GBTは、歯周病や虫歯の原因となるバイオフィルムの除去を最優先としています。

従来のメンテナンスでは、主に歯石の除去が中心でしたが、GBTは原因に直接アプローチする革新的なシステムです。

 

全身への影響も軽減
特に高齢者の場合、バイオフィルムの放置が誤嚥性肺炎を引き起こす原因となることがあります。

また、歯周病は糖尿病や心血管疾患とも深く関係しており、これらの病気の進行を抑えるためにも、バイオフィルムの適切なケアが重要です。

 

3. バイオフィルムとは?
バイオフィルムとは、細菌が集まって形成されるネバネバした膜のことです。

この膜は、キッチンの三角コーナーに付着するヌルヌルした汚れと同じ性質を持っています。

流水だけでは簡単に除去できず、特別なケアが必要です。

口腔内に形成されたバイオフィルムには、虫歯や歯周病の原因菌が大量に含まれています。

そのため、毎日の歯磨きや定期的な歯科検診で適切に取り除くことが欠かせません。

 

バイオフィルムがもたらす健康リスク
①細菌の影響
1mgのバイオフィルムには約2億個の細菌が含まれています。

これらの細菌が口腔内で増殖することで、虫歯や歯周病を引き起こします。

 

②全身疾患への波及
誤嚥によって細菌が肺に入り込むと、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。

また、細菌が血管を通じて体内を巡り、臓器に影響を与えることで、脳梗塞や心筋梗塞などの疾患を招く可能性もあります。

 

③歯周病のリスク
歯周病にかかっている人は、かかっていない人と比べて以下のリスクが高まるとされています:

 

・ 早産リスク:7.5倍
・ 脳梗塞・脳卒中:3倍
・ 心臓発作:2.8倍
・ 高齢者に多い誤嚥性肺炎

 

誤嚥性肺炎は日本人の死因トップ10に含まれています。

特に高齢者は嚥下機能が衰えるため、寝ている間に細菌が気管へ侵入しやすくなり、発症リスクが高まります。

 

GBTのメリット
GBTは、歯や歯肉に負担をかけることなく、バイオフィルムを安全に除去することができます。

これにより、患者さまの口腔内の健康を維持し、全身疾患のリスクを軽減するサポートをいたします。

予防メニュー

「ダラダラ食べ」を避けることの重要性

虫歯菌は、飲食物に含まれる糖分をエネルギー源として活動し、酸を作り出して歯の表面を溶かしていきます。

そのため、間食が多かったり、ダラダラと長時間食べ続ける習慣があると、常に糖分が口の中に存在し、虫歯のリスクが大幅に高まります。

さらに、甘いジュースやスポーツドリンクを頻繁に摂取することも同様に危険です。

糖分が長時間口の中に留まることで、細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。

ポイント:食事やおやつ、飲み物の摂取は、メリハリをつけて決まった時間に行いましょう。

これが虫歯予防の第一歩です。

食いしばり・歯ぎしりを防ぐ

食いしばりや歯ぎしりは、歯に過度な力が加わるため、歯が摩耗したり、痛みを引き起こす原因となります。

特に、就寝中の歯ぎしりは、自分で意識して止めることが難しいため、適切な対策が必要です。

 

予防策としてマウスピースの使用を推奨
当院では、保険適用のマウスピースを作成し、就寝中に装着していただくことで歯ぎしりを防ぐ治療を行っています。

これにより、歯への負担を軽減し、健康な状態を保つことができます。

「鼻呼吸」を習慣化する

口呼吸は口腔内を乾燥させ、細菌が繁殖しやすい環境を作り出します。

その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、風邪やインフルエンザといった感染症にかかる可能性も増加します。

鼻呼吸を意識することで、口腔内の乾燥を防ぎ、健康的な状態を維持することができます。

生活習慣の一部として、鼻呼吸を取り入れることをお勧めします。

正しい歯磨きの習慣

歯磨きは、毎日欠かさず行う基本的なケアです。

以下のポイントを意識して、効果的な歯磨きを習慣化しましょう。

 

・歯ブラシの選び方
ヘッドが小さく、毛の硬さが「ふつう」または「やわらかい」ものを選ぶと効果的です。

 

・磨く頻度
毎食後の1日3回の歯磨きが理想的ですが、日中の歯磨きが難しい場合でも、朝と夜の2回は丁寧に磨きましょう。

 

・注意点

磨き残しがないよう、時間をかけて一本一本丁寧に磨くことが重要です。

デンタルフロスと歯間ブラシの活用

歯磨きをしっかり行っていても、歯垢は約60%しか除去できないとされています。

そのため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することが効果的です。

 

・デンタルフロスのメリット
歯と歯の間に入り込んだ歯垢を効率よく取り除くことができます。

 

・歯間ブラシのメリット
歯と歯の隙間が広い場合には、歯間ブラシが適しています。使用サイズを歯科医師や歯科衛生士と相談し、適切なものを選びましょう。

 

ポイント:歯ブラシだけでは届かない部分のケアを補うために、デンタルフロスや歯間ブラシを積極的に活用してください。

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